戻る

藤沢 スポーツ

公開日:2022.11.04

中野宏昭さん(67)来住野達也さん(60)
“師弟”でライバル いざ本戦

  • 「揃って表彰台に上がりたい」と話す来住野さん(右)と中野さん

 8日後に開幕が迫ったシニアスポーツと文化の祭典「ねんりんピックかながわ」。ねんりんピック初開催のサーフィン(ロングボード)に出場するのは中野宏昭さん(67)と来住野(きしの)達也さん(60)だ。20年来の付き合いでサーフィンの”師弟関係”でありながらライバルという2人。日本サーフィン発祥の地・鵠沼から最高のライディングで表彰台を目指す。

 知り合ってから四半世紀、2人で数え切れないほどの大会に出場してきた。昨年、ねんりんピックサーフィン会場の茅ヶ崎海岸で開催された予選でともに入賞し、県代表の座を射止めた。

 同じ鵠沼の海をホームにする2人が県代表に選ばれたことは「奇跡に近い」と来住野さん。目指すのは、2人揃って表彰台に立つことだ。

 30数年前、日常的に波乗りができる環境を求めて藤沢に転居。当時はマイナーだったロングボードの面白さに魅せられ、専門店を経営する中野さんの下で腕を磨いた。

 中野さんは2006年のマスターズ、08年の全日本級別選手権で優勝した経歴を持つ。来住野さんにとって「大先輩で師匠、神様のような存在」といい、背中を追いかけながら切磋琢磨してきた。中野さんを「波選び、きっちりしたノーズライディング、波への当て込み、どれも素晴らしい」と絶賛する。

 一方の中野さん。来住野さんの評価を尋ねられると「しつこいところ。負けそうになっても絶対に諦めない。一番あたりたくないタイプ」と笑う。師匠と慕われるのはこそばゆいが、来住野さんのことは認めている。「見た目より努力家。いつもきちんと勝ち上がっていく。大したもんですよ」

 今春、腹部の動脈乖離を患い、4日間の集中治療室から生還。体力面では不安が残るが、「死なない程度にがんばりますよ」と本選に向けて意気込む。

 来住野さんは「師匠と一緒に大きな大会に出られてうれしい」と目を輝かせ、試合を心待ちにする。大会には日本を代表するサーフィンの聖地に全国のシニアサーファーが集まる。「大会を通じて、『湘南っていいじゃん』って思ってもらえたら」。地元の海の魅力をPRする機会としても期待を寄せた。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

藤沢 ローカルニュースの新着記事

藤沢 ローカルニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS