市内玉縄在住の冨安美緒さん(16)と橋本あんずさん(14)が7月20日に東京都・代々木第二体育館で行われる「全日本一輪車競技大会ペア・グループ演技部門」に出場する。結成から日が浅いペアながら5月の予選を通過。「不利だと思われた身長差20cmのハンデを逆手にとったダイナミックな演技が武器」と加藤幸夫コーチはペアの強みを話す。
2人は冨安さんが小学2年生、橋本さんが幼稚園児のときに関谷一輪車クラブに入会し、競技を始めた。速さを競ったり美しさを追求したりと幅広い競技の魅力にのめり込んだ。茅ヶ崎一輪車協会湘南支部へ移籍した後も、めきめきと実力をつけ、冨安さんは中2のときにオープン大会ペア演技で優勝、橋本さんは小6のときにソロ演技で全国2位の成績を収めた。
異例のデコボコペア
数ある種目の中でもペア演技は互いに支え合う技が多いため、身長や体格が近い選手同士で組むのがセオリー。166cmの冨安さん、146cmの橋本さんもそれぞれ同じような身長の選手とペアを組んで大会に出場してきた。
しかし今年に入ると、進学を控えた冨安さんのパートナーが活動休止を決断。橋本さんのペアも解散したことから、加藤幸夫コーチの提案で今年3月、新たなペアが誕生した。
20cmもある身長差に、「演技に支障がでるのでは」と不安を感じたという2人。加藤コーチは「技術がありダイナミックな演技をする2人だから身長差は問題ない」と背中を押した。結成当初こそ体格差からコンビネーション技が上手くいかないこともあったが、「自分より大きいから力強くリードしてくれて演技に幅がでた」(橋本さん)などさまざまな「化学反応」を感じるように。1カ月も経つとハンデが逆に武器となっていった。
「100%の演技を」
全国大会は冨安さんに合わせ高校生以上の部に挑戦するため、シックな曲を選択、橋本さんが原案を考えた構成で演技を作り上げた。「ペアは熟練度がものを言う世界。結成2カ月で出場できるとは考えてなかった」(冨安さん)とするも、5月末に行われた予選にあたる映像審査を無事に突破。全国大会への出場を決めた。
現在、放課後は毎日2人で練習を重ねる。「練習すればするほど改善点や変更点が出てきていて、どんどん演技が進化している。本番は自分たちらしさを100%出したい」と2人は朗らかに語った。
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