支持者らと当選を喜ぶ早稲田氏（＝22日、大町の同氏事務所で）
衆議院議員選挙は10月22日、投開票が行われた。神奈川４区（鎌倉市、逗子市、葉山町、横浜市栄区）では、元県議で立憲民主党の新人、早稲田夕季氏（58）が自民党前職の山本朋広氏（42）、同じく前職で元みんなの党代表の浅尾慶一郎氏（53）、希望の党新人の風間法子氏（47）を抑えて初当選を決めた。投票率は４区全体で59・04％、鎌倉市は60・60％だった。
立憲の風４区でも
午後11時30分過ぎ、当選確実の知らせを受けて市内大町の選挙事務所に姿を見せた早稲田氏は、待ち受けた支援者らから大きな歓声で迎えられた。
選挙戦を「情報が錯綜し、ジェットコースターのような日々だった」と振り返った早稲田氏。安倍晋三首相の解散表明を受けて９月25日に県議を辞職し民進党からの立候補を目指したが、党は希望の党との合流を決定。しかし小池百合子代表の「排除」発言や従来の主張との違いなどから、最終的には枝野幸男元官房長官が立ち上げた立憲民主党からの出馬を決めた。
勝因について「安倍一強政治に対する不安に応えるはっきりした政策、方針をもつ新党が立ち上がったことへの期待を強く感じた」と話した。また今後について「野党という立場だが、民主党、民進党が期待を裏切ってきた過去を繰り返さないために、一つでも多くの政策を実現する具体的な道筋を作りたい」とした。
山本氏は比例復活
山本氏は選挙区では敗れたものの、比例代表での「復活当選」を果たした。
過去２回の選挙で敗れている浅尾氏が解散直前に自民党に入党。保守分裂の選挙戦となるなか、自民党公認候補であることや現在防衛副大臣を務めていることなどをアピールした。
当日はフィリピン出張中の小野寺五典大臣に代わって防衛省につめることになったため、大船駅近くの選挙事務所に来ることはできなかったが、日付が変わった午前０時30分過ぎに当選が伝わると電話を通じて支援者らに挨拶。「選挙区で勝つことを目標にしてきたのでこのような結果になり申し訳ない。皆様から自民党にいただいた大きな期待にしっかり応えていきたい」と話した。
浅尾氏、議席失う
浅尾氏は代表を務めたみんなの党解党後は無所属で活動してきたが、９月27日に自民党に入党。しかし県連との軋轢から無所属での出馬を余儀なくされた。
「人で選ぶ選挙」として経済政策や北朝鮮対応など実績を訴えたが、浸透させられなかった。
「早稲田氏当確」が報じられた午後11時50分頃に支援者が集まる事務所に姿を見せた浅尾氏は「敗戦は私の不徳の致すところ。『体制の中から（政治を）変えていく』というメッセージを伝えきれなかった。結果を出せず申し訳ない」と頭を下げた。進退について明言は避けたものの、記者からの問いに政界復帰を目指す意向を示した。
風間氏出遅れ響く
希望の党の風間氏は、結果を受けて「票を投じてくれた皆さんに申し訳ない」と述べた。
党公認を受け、出馬が決まったのは公示直前。知名度不足を補うため、街頭演説を中心とした選挙戦を展開したが「事務所もなかなか決まらないなど準備期間の不足が大きかった」と振り返った。また小池代表の発言をめぐって、有権者に詰め寄られる場面もあったという。
ただ、初出馬で約１万８千票を集め「支援者に報いるためにも、今後も政界を目指したい」と話した。
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