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公開日:2026.03.06

配食サービス納屋弁当
手作りの味に幕
作り手高齢化で維持困難

  • お弁当を詰めて仕上げていく納屋弁当のメンバー

    お弁当を詰めて仕上げていく納屋弁当のメンバー

 御成町で高齢者などへの配食サービスをしていた「納屋弁当」が3月25日を最後に解散する。前身団体のNPO法人「ベルの会」が26年間続けていた手作りの弁当を60代から80代の主婦5人で受け継いできたが、メンバーの高齢化などで惜しまれつつ幕を下ろす。

 食事の準備や外出が難しい高齢者などにとって心強い配食サービス。1991年に発足したベルの会は、長く地域に手作りの弁当を配達し親しまれてきた。しかし、配食活動の拠点となっていた厨房が利用できなくなるなどの理由で2017年に事業を終了した。

 当時、両親がベルの会の弁当を好んでいたことで活動を知った株式会社納屋の大村紋子さん(=人物風土記で紹介)が、「ぜひ活動を継続してほしい」と声をあげ、呼びかけに応じた主婦らで19年に「納屋弁当」がスタートした。

 一級建築士である大村さんの事務所1階を改装し、複数人で弁当が作りやすいように動線を工夫した厨房を新設。同社の事業として月2回ほど、地域に弁当を配達してきた。1食750円の費用はほぼ材料費で、メンバーはボランティア。だが、「調理の品質に厳しかった」というベルの会出身だけあって、「季節感のあるメニューを取り入れる」「できるだけ国産、鎌倉産を」など、弁当へのこだわりは強い。高齢者にも食べやすいように食材の大きさや固さを配慮し、冷めてもおいしさを保つ味付けなどにも工夫があるという。

 最後の配達まであと数回となる2月25日、厨房では「カリフラワーをとってくださいな」とメンバーが声をかけあいながら十数個の弁当を仕上げていた。中心メンバーの落合かほるさんは、80歳での引退を決めていた。これまでの活動に「喜んでもらえたのが何より」と笑みをみせる。

 利用者からも終了を惜しむ声があるなか、納屋弁当は一旦途絶えるが、「厨房はいつでも使える状態」と大村さん。「料理がお好きな主婦仲間など、地域へのお弁当作りに協力していただける方たちがいたら、もちろん場を提供できます」と呼びかけている。

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