鎌倉版 掲載号:2018年3月16日号 エリアトップへ

オーボエ奏者でコンサートシリーズ「レゾナンス『鎌倉の響き』」を主催する 吉井 瑞穂さん 小町在住 44歳

掲載号:2018年3月16日号

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「鎌倉を文化が響くまちに」

 ○…主催するコンサートシリーズ「レゾナンス『鎌倉の響き』」が、この4月に4回目を迎える。今回は昨年開館したばかりの歴史文化交流館が会場となるほか、覚園寺を舞台にクラシックと三味線、コンテンポラリーダンスがコラボレーションするなどユニークな企画が並ぶ。「その場の空気や匂いが感じられるような『鎌倉ならでは』の演奏会を目指しています。多くの人に楽しんでもらえたら」と笑顔を見せる。

 ○…鎌倉で生まれ育つ。5歳でピアノを始め、中学入学後に市内在住で読売日本交響楽団の主席奏者だった井口博之さんに師事して、オーボエと出合った。「とにかく先生が魅力的で、技術以上に『音楽を楽しむこと』を教わりました」と当時を振り返る。やがてその才能は開花し、19歳でドイツに留学。コンクールで入賞を重ねるとともに、数々の名門オーケストラとも共演を果たすなど、国際的に活躍してきた。

 ○…世界中を飛び回る日々のなかでも「自分のなかでは常に鎌倉が一番大切な場所でした」という。だからこそ、その変貌に危機感があった。「増えるのは食べ物と土産物の店ばかり。これではまちが滅んでしまう」。鎌倉出身のトランペット奏者、佐藤友紀さんらとともに「生活のそばにあるコンサート」を目指して「鎌倉の響き」の第1回が2015年に実現。以降、年1回開催してきた。

 ○…昨年3月、拠点としてきたドイツから、イギリス人声楽家の夫と5歳の息子とともに鎌倉に戻った。「夫も鎌倉が大好き。鎌倉でなかったら日本に住むといってもOKしてもらえなかったでしょうね」と笑う。現在も1年の3分の1は海外での公演だが「鎌倉を世界に誇る文化のまちにする」という思いを実現するため故郷を選んだ。「私ができるのは小さなことかもしれない。でもその輪を広げていけば、大きな力になるはず」。新たな夢を人生かけて追い続けるつもりだ。

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