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公開日:2019.05.17

旧村上邸
研修所として再生利活用
地元不動産事業者が運営

  • 稽古場として利用できる能舞台

 市景観重要建築物に指定されている旧村上邸(西御門)が5月13日、企業研修や市民活動などを行う場「鎌倉みらいラボ」として生まれ変わった。今後は空き家再生などを手掛ける不動産事業者(株)エンジョイワークス(本社・由比ガ浜)が運営を担う。

 旧村上邸は木造2階建て、延べ床面積約380平方メートルの和風建築。1939年以前に建てられたとされ、41年に村上忠助氏の所有となった。能舞台や茶室もあり、99年には市景観重要建築物に指定。村上の妻・梅子さんの「建物は壊さず市民に利用してほしい」という遺志により、建物と土地は16年に鎌倉市に寄付された。

 市は天井裏に約100個のダンパー(制振器)を入れて耐震補強する一方で、建物を活用する民間事業者を公募。(株)エンジョイワークスは企業の研修所のほか、能舞台や茶室を生かした稽古場としての利用を提案し、「具体的で事業性が見込める」と事業実施主体に選定され、市と2029年3月末までの定期賃貸借契約を締結した。

 能舞台や茶室では座禅や写経、茶会などが行えるほか、ラウンジにはじゅうたんを敷き、座敷には畳用の家具を設置し会議室にした。

 また施設を運営することで発生する利益に応じた配当金が受け取れる一口5万円からの投資型クラウドファンディングも実施。同社事業企画部の濱口智明さんは「出資者の皆さんと建物の今後を共創し、持続可能なものにしていきたい」と話す。

 平日・土曜の午前9時から午後5時まで利用可能。料金は全館利用で10万円。能舞台や茶室のみ、半日などの利用もできる。

 5月20日(月)には、同社の福田和則代表や松尾崇市長が出席予定のお披露目会も開催。(問)同社【電話】0467・53・8583

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