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江ノ電鎌倉駅 改修記念し鎌倉彫展示 近世から現代へ歴史表現

文化

掲載号:2020年7月3日号

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抽象的なモチーフの現代作品「線」と制作者の遠藤英明さん
抽象的なモチーフの現代作品「線」と制作者の遠藤英明さん

 江ノ島電鉄(株)(楢井進社長)が昨年から進めていた鎌倉駅の改修工事が、このほど完了した。それに伴って同駅コンコースに鎌倉彫のモニュメントがお目見えして話題を呼んでいる。6つの作品で中世から近代、現代につながる鎌倉彫の歴史を表現したもので、関係者は「多くの人に鎌倉ゆかりの伝統の技に触れてほしい」と話す。

 江ノ電鎌倉駅では昨年春からリニューアル工事が行われ、ホームのかさ上げによる段差の解消や屋根の改修による頭上空間の確保、トイレの配置見直しなど、利便性の向上が図られてきた。

 それとともに、壁面にはモザイクタイルを使用することでコンコースは光、ホームは竹林を表現するなど「鎌倉らしさ」にもこだわった。

 鎌倉彫作品の展示もこうした取り組みの一環で、鎌倉彫協同組合(後藤尚子代表理事)の協力のもと、時代ごとに6つの作品を改札からホームへと向かうコンコースの壁面に配置した。

 「中世」パートでは、鎌倉彫の起源となる禅宗寺院の仏具から着想を得た作品を展示。建長寺に伝わる須弥壇に彫られた「獅子牡丹」や、室町時代に制作された三足卓の「屈輪文」を表現した。

 また「近代」は、廃仏毀釈によって仕事を失った仏師たちが茶道具や実用の食器などに活路を見出して鎌倉彫が誕生した時期。今にその技を伝える三橋家と後藤家が、「有栖川菊」と「雲龍」という、それぞれを代表するデザインの作品を展示している。

 そして最後を飾る「現代」作品は、色彩も鮮やかな「椿」(田中孔山さん制作)と「線」(遠藤英明さん制作)。「線」は直線と曲線を活かした抽象的なモチーフを採用した。作者の遠藤さんは、展示予定の場所に何度も足を運び、構想を練ったという。「こういう機会だからこそ、チャレンジできた作品。壁面全体を考えたうえで、作品の外側にも線が伸びていく様を、線の細さ、太さで質量までイメージできるように考えました」と語った。

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