ビーチサッカーW杯ロシア2021大会で準優勝した 原口 翔太郎さん 山崎在住 34歳
二足の草鞋で世界駆ける
○…「世界を相手に戦いながら、自分たちが成長しているのが分かった」。今年8月、ロシアで行われたビーチサッカーW杯で3回目の日本代表に選ばれ、史上初の準優勝に貢献した。「優勝したかったが、最高の試合ができた」と喜ぶ。
○…川崎市生まれ。小学1年から始めたサッカーにのめり込み、「サッカーがない生活は考えられない」と大学までプレーを続けたが全国レベルの大会には縁がなかった。卒業後、社会人となりサッカーから距離を置いて生活していたが、知人の紹介でビーチサッカーを始めると、そのダイナミックなプレーに魅了された。「こんなに自分に合ったスポーツはない」と1年で会社を辞め、クラブチームに入団した。
○…現在は、東京ヴェルディビーチサッカーチームに所属しながら、会社員として二足の草鞋(わらじ)を履く。朝5時に起床し、8時から10時まで東京都立川市のグラウンドで練習。午後からは横浜みなとみらいでアスリート社員としてIT企業で働く。「経済面をしっかり支えてくれるので、安心してビーチサッカーに打ち込める。会社には本当に感謝している」
○…妻が以前住んでいたこともあり、2019年に鎌倉へ。「海も近く、ゆったりとした空気が流れている感じ。鎌倉のビーチでサッカー大会ができれば」。平日は練習、土日は試合と休みのない毎日だが、「たまの休みは、妻と2歳の息子と散歩して、美味しいものを食べてね。本当に幸せな時間なんですよ」と目を細める。W杯を振り返り、「うれしかったと同時に、結果を出した責任を痛感する。もっとビーチサッカーの普及、育成に力を入れないといけない。メジャーなスポーツにして、五輪種目になれば」と意気込む。