任期満了に伴う鎌倉市長選が、10月17日に投開票され、現職の松尾崇氏(48・無所属)が4選を果たした。これまでの松尾市政への評価や、市役所本庁舎の移転などが争点となった今回の選挙で、移転を推進する松尾氏は3万5801票を獲得。無所属で新人の中沢克之氏(55)や兵藤沙羅氏(46)は、「移転反対」などを訴えたが及ばなかった。鎌倉市長4期目は、歴代最長となる。
午後10時13分、小袋谷の選挙事務所で当選確実の知らせを聞いた松尾氏は支援者の前に現れ、「選挙中に多くの市民から市政に対する賛成、反対の意見を伺った。市民の熱い思い、期待、意見を受け止め、4期目は政治人生すべてをかけて取り組みたい」と話した。
市役所の本庁舎移転、村岡新駅を含む深沢地区のまちづくりについては「反対の声があるのは再認識した。理解してもらえるように説明を尽くし、対話を重ねていく」とした。市役所移転は計画では7年後。「この4年間で着実に一歩一歩進めていく。跡地の具体案も示し、市民に納得してもらうようにしたい」
またコロナ禍での経済対策にも触れ、年内を目途に独自の施策を打ち出すことを明らかにした。
中沢氏、兵藤氏「手応え」も敗戦
市民参加の市政を掲げて戦った元鎌倉市議会議長の中沢氏。「若い世代を含め、変えたいという声は何百とあった」と手応えを感じた一方で、「現状維持の選択を変えるだけのパワーが不足した」と肩を落とした。
兵藤氏は、主婦目線で大型開発中止やオーガニック給食導入を訴えたが及ばず。「政治経験のない主婦が出馬したことで、誰もが政治に参加していいということを表現できたと思う」と清々しい表情を浮かべた。
投票率は41・78%。衆院選と同日だった前回より18・34ポイント下がったものの、前々回の37・40%を上回った。
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