観光名所のひとつ小町通りの商店会が、出店や店舗運営に関するルールを初めて策定した。地元以外からの出店増、コロナ下での店舗の入れ替わりに拍車がかかったのを受け、通りの発展とトラブル防止を目的に鎌倉小町商店会としての考えを明文化。2月6日の総会で承認された。
小町通りとその周辺エリアで組織する鎌倉小町商店会。1947(昭和22)年の設立以降、出店や運営について明確な規定を作ったのは今回が初めてとなる。
商店会の指針を示した憲章と具体的なルールを設けた背景には、店主の世代交代や市外からの出店増加、商店会未加盟店の拡大が挙げられる。小町商店会の今雅史会長(75)は、「未加盟店のものを含め、お客さんから商店街へのクレームが増えた。店内の音量、におい、食べかす、請求額が表示価格と違うなど。商店街運営も、『今まで通り』では足並みが揃わなくなってきた」と現状を吐露する。
看板自粛や清掃を
商店会の方針は、今会長らが3年がかりで策定。憲章を「にぎわいの中にも品格を」とし、10のルールを設けた。商店会に加盟することや街並みに沿った店舗づくり、道路上の看板自粛、店舗付近の日常清掃。商店街のさらなる発展に向けては、イベントへの協力、鎌倉小町のブランドづくりへの連携といった項目も加えた。
小町通り周辺ではテナントビルの建設も控え、「大きく変わっていく」と今会長。「店主や環境が変化する中で、商店街の運営も変えていかなければならない」とし、新たに定めたルールは状況によって改定していく考えだ。
商店会の会員数は、15年前の約260から現在は171店に。加入率も6〜7割程度という。
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