西鎌倉にある「和菓子処 茶の子」の松野友美さんが6月8日(日)と9日(月)、大阪・関西万博で和菓子作りの実演を行う。登録無形文化財である「菓銘をもつ生菓子(煉切・こなし)」の魅力を伝えるもので、関東圏から参加する和菓子職人は松野さんのみ。
松野さんが実演するのは、同万博で開催されるテーマウィーク「RELAY THE FOOD〜未来につなぐ食と風土〜」における文化庁主催の「和菓子」ブース。8日(日)から15日(日)まで、全国から選ばれた8人の和菓子職人が日替わりで2人ずつ担当する。
当日は、来場者の目の前で煉り切りの技を披露するほか、和菓子に込めた思いなども紹介。松野さんは、鎌倉の自然から着想を得た菓子として、鎌倉山の桜と若葉を見立てた「春霞」、由比ガ浜の花火をイメージした「由比の華」、紅葉と苔の境内を模した「吹寄せ」の3種のほか、新古今和歌集の歌にちなんだ「志賀の浦」も実演する予定だという。
2014年に全国和菓子協会が主催する「選・和菓子職」の優秀和菓子職に認定されるなど、優れた技術を持つ松野さん。実演者に選ばれたことについて「とても光栄なこと。和菓子を作る技も見せつつ、名前の付け方や、込めている思いを伝え、和菓子に興味を持ってもらうきっかけになれば」と話す。
同店は1917年(大正6年)に横浜市で初代・松野里重氏が「松埜本店」として創業。三代目・松野邦男氏が屋号を「茶の子」と改め鎌倉に移転。四代目の松野さんは時代に合った和菓子を日々追求している。
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