鎌倉 トップニュース経済
公開日:2025.08.01
観光客「朝夕の情報求む」
ニーズ調査の結果公表
「鎌倉の朝と夜の観光体験」をテーマにした観光客のニーズ調査の結果が7月16日に発表された。調査を行い、取りまとめたのは、(公社)鎌倉市観光協会と連携協定を結んでいる株式会社Koeeru(コエル)(市内扇ガ谷)。調査対象は、2024年度に市内で宿泊した国内外の観光客で、919人から回答を得た。
この調査は、観光課題解決につなげるための観光共創型CRM(顧客関係管理)事業の一環で行われたもの。宿泊者の声を可視化し、観光体験の質向上や地域施策への反映に生かす。
今回の調査では、エリアの異なる鎌倉市内6つの宿泊施設の宿泊者を対象に、24年4月から25年3月まで調査カードを配布。来訪回数や予算、泊まる理由などを回答すると、地元の人おすすめの飲食店やスポットを紹介するマップが見られるようにした。
国内外の観光客目的などに違い
全体の7割を占めた国内旅行者の観光目的は、神社仏閣巡り(53・7%)、グルメ(43・6%)が中心で、鶴岡八幡宮や小町通り、鎌倉大仏などの有名スポットを訪れる傾向があった。
訪日外国人は、中国(24・8%)、韓国(11・6%)、アメリカ(10・5%)からの来訪が上位で、観光目的では神社仏閣巡り、マリンスポーツや海の散策、観光スポットでは鎌倉大仏、江の島が多く、海辺も周遊する広域的な観光が特徴としてみられた。
満足度高める余地あり
調査では、「分散観光」につながる「朝と夜の過ごし方」についても質問。朝は街や自然散策、朝食店での朝食、社寺の早朝拝観など、目的を持った過ごし方が多い一方で、夜は街や自然散策のほかは、「出かける予定はない」「決めていない」という回答が多かった。夕食は、宿泊先以外の飲食店が6割だった。
自由記述では、「朝早く開いている店が分からない」「夜、何ができるか情報がなく外出を控えた」などの声もあり、朝・夜の情報を求める回答が342件あった。同社は「情報の提供方法やタイミングの見直しで滞在満足度をさらに高める余地がある」と分析。
今年度の調査は、交通機関や飲食店、案内所も追加し、実施している。
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