鎌倉 トップニュース教育
公開日:2025.09.26
鎌倉学園科学部
水中ロボ大会で初優勝
歴代最高得点を記録
鎌倉学園中学校・高等学校(山ノ内)の科学部が、8月23日と24日に海洋研究開発機構横須賀本部(横須賀市)で行われた「水中ロボットコンベンションinJAMSTEC2025」のジュニア部門で初優勝した。
同大会は、工学的知識や技術を駆使した水中ロボットで課題に挑む。ジュニア部門では、プールに沈められた缶を5分以内に集め、数や難易度でのポイントを競う。
同部の挑戦は今年で3回目で、部員19人の中から有志で結成した「teamだるまん」が、約5カ月かけて準備を進めてきた。
ロボットは大会用に配布されたキットを使用するが、規定の大きさや重量以内であれば改造は自由。同部では、過去の競技での浸水や電力不足など苦い経験を生かし、重点的に対策を練った。
ネジのすき間まで綿密に防水加工を施し、極力軽く水の抵抗を減らす網状のパーツは100円均一ショップを活用。フィンの水流を整えるカバーや、段差を埋めるパーツなどは、学校の3Dプリンターで自作した。完成したロボットは大きな口に見立てて「シロナガス」と命名。ビニールプールでの水中試験でも優雅な泳ぎをみせた。
今大会は、全国から14チームが出場。同部のシロナガスはスピードに優れ、観音開きの大きなカゴが次々と水中の缶を捉えていった。
初戦から256対15と圧勝し、その後も大差の勝利で駒を進め、3回戦では530点という大会歴代最高得点を記録した。決勝は昨年の優勝校との戦いだったが、ここでも350対85と強さを見せつけ、初の栄光を掴んだ。
山口旺志朗部長(高校1年)は「水流を整えるフィンの効果と、重量のあるバッテリーをあえて本体に搭載し、水上とロボットをつなぐコードを細くしたことでスピードがあがった」と分析する。速度があることで、ボーナスポイントのある缶を確保できたことも大きいという。念願の優勝を果たし、次の目標は「連覇」と意気込む。
同部の市江寛顧問は「生徒たちが自分で工夫して、本当に素晴らしい結果を出してくれた」とたたえた。
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