2014年春の褒章で褒状(緑綬)を受章した「湘南海岸をきれいにする会」の会長を務める 見上攻(おさむ)さん 藤沢市辻堂在住 68歳
美しい湘南海岸へ粛々と
○…「海岸美化に関わる数多ある団体を代表して頂いたような気持ち。身の引き締まる思いです」。社会奉仕活動を行う団体などに贈られる「褒状(緑綬)」を受章した「湘南海岸をきれいにする会」=事務局・茅ヶ崎市汐見台=の会長を務める。「毎年正月の箱根駅伝のテレビ中継で、藤沢から茅ヶ崎にかけての海や砂浜、松並木が映るのを見ると美しい海岸を守っていかなければと強く思います」
○…二宮、大磯、平塚、茅ヶ崎、藤沢の3市2町の海岸をきれいに―。同地区のボーイスカウト活動から生まれ、33年を迎えた同会。自身は会の立ち上げ5年目に、ライフワークとしているボーイスカウト活動の一環で、海岸清掃に参加。これがきっかけで会に携わるように。「当時の海岸は汚れていた。そんな中、一生懸命ごみ拾いする子どもの目の前で、若者が堂々とポイ捨てした光景がショックでしたね」。その時抱いた「細々とごみ拾いをするだけではダメだ。多くの人の考えを変えていかなければ」という意志は今も変わらない。現在では行政や地域の団体も会員となり美化活動、啓発活動を続ける。
○…茅ヶ崎駅南口近くで育ち、田んぼを駆け回り友人とギンヤンマ取りに夢中になった少年時代。小、中は鎌倉の学校へ通ったが「休みの日はもっぱら茅ヶ崎で過ごした。夏は毎日のように茅ヶ崎海岸へ出掛けたよ」。その時の「泳ぎ、遊んだ茅ヶ崎の海は今も大好きだね」と笑顔。幼馴染の妻との結婚を機に辻堂へ越したが「やっぱり茅ヶ崎への愛着は深い」という。
○…学生時代を経て父親の後を継ぎ、火薬などを扱う東神興産(株)=厚木市=の社長となり、現在は会長に。「販路が決まっている特殊な仕事なだけに、法令順守や社会ルールを守ることが身体に沁みついている。これは美化活動にも活きていると思う」。今後も自身の好きな言葉「粛々と」をモットーに、181人の会員の先頭に立ち舵を取る。
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