茅ヶ崎・寒川 社会
公開日:2020.03.13
茅ヶ崎市出身・川口さん
がん経験生かし、人を笑顔に
市内に患者サポート体制作る
茅ヶ崎市出身の川口健太朗さん(32)が、自身の大腸がん経験を生かした活動を展開中だ。「がん患者に笑顔になってもらうこと」を掲げ、市内を中心に、患者の悩みや苦しみに寄り添う場所を生み出している。
◇ ◇ ◇
勤労市民会館で毎月第2日曜日に行われる「湘南がんサロン コクア会」には、毎回10人程度のがん患者が訪れる。お茶を飲みながら各々が抱える悩みを共有する。
「がん患者には、誰にも苦しみを伝えられない場合がある」と川口さん。家族や友人など身近な人に心配をかけまいと、不安を口に出せない患者は実際に多い。「そういう人から本心を引き出して耳を傾けるのが、自分の役割」という。川口さんが当事者として心理的なサポートを行うほか、運営は緩和ケアを専門とする「ひきのクリニック」(新栄町)が行い、医師のほか看護師、薬剤師らがスタッフとして医学的な知識を提供できる環境にしている。「インターネットを見ると情報が多すぎて不安になる。このような場所は絶対に必要」と語る。
「 生まれてきた意味」
活動を始めたきっかけは2018年3月。藤沢市で行われるがんサロンに参加したのがきっかけだ。70代の女性が、抗がん剤への恐怖で泣く姿を見た川口さんは「本当は良くないけれど、治療の合間にこっそり大好きなお酒を飲んだりタバコを吸ったりして気持ちを前向きにしていた」と体験を話した。心身の苦しみのなかでも前向きにいきいきと過ごした体験が、その女性を勇気づけた。「泣いていた顔がだんだんと笑顔になった。これが自分の生まれてきた意味かもしれないと思った」と話す。
現在コクア会での活動を始め、ひきのクリニックでは毎月第3木曜日に個別相談を実施。昨年からは茅ヶ崎市立病院内に設置されるがん患者サロンの立ち上げに関わった。「治療中の人も、経過観察中の人も、個別に話を聞いてほしい人もサポートできる体制ができてきた」。会社員との両立で忙しい毎日だが、充実しているという。「自分は『がんになってよかった』と思います」
問い合わせは【携帯電話】080・5404・6149または【メール】c.p.s.chigasaki@gmail.com。
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