後継者不足や高齢化に悩む農家を助けようと、西久保在住の有志が約10年前に立ち上げた「援農隊」。10月14日には岩澤行男さん(77)が持つ西久保のビニールハウスで、11人のメンバーがキュウリ収穫後の片付けを行った。
約500坪の敷地いっぱいにあったツルや葉が、半日で取り払われた。岩澤さんは「家族だけで作業すれば1週間はかかる。作業量的にも、精神的にも本当に助かっている」と笑顔だ。
作業後のメンバーには、出荷基準に満たなかったためツルに残されていた新鮮なキュウリが「お礼」として手渡される。西久保の農家と援農隊は、こうした「作業とお礼」の好循環を長年継続してきた。
やりがいは作業後の団らん
当初は同級生同士の助け合いを目的として開始した。その輪は徐々に広がり、現在ではキュウリのほかトマト、ブドウ、カキといった野菜や果物の剪定から片付けまで、幅広い手伝いを年間通して実施している。
作業は和気あいあいと会話を楽しみながら。合間にはお茶やお菓子、そして採れたての野菜や果物を囲い、畑のそばで談笑に興じる。援農隊隊長の小松清さん(74)は「ひと仕事終えて、こうやって話すのが楽しいんだよ」と話す。
農家の仲間を助けようとスタートしたが、今ではメンバーの健康維持や、地域内でコミュニケーションに欠かすことのできない取り組みだ。今月28日にはふたたびこのビニールハウスに集まり、トマトを植える。
目下の課題は援農隊そのものの高齢化だ。「新たな隊員はいつでも歓迎します」とメンバーは声を揃える。
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