茅ヶ崎・寒川 人物風土記
公開日:2026.06.12
円蔵ゆかりの武将・大庭景能の歴史を語り継ぐ 小室 正明さん 茅ヶ崎市円蔵在住 80歳
地域の歴史 次の世代へ
○…平安時代末期から鎌倉時代にかけて、円蔵一帯を統治した大庭景能。その遺徳を偲ぶ祭りとして、円蔵神明大神宮境内で2003年から行われている「景能祭」で、郷土史や景能の功績などについて語る「歴史ばなし」を行っている。祭りでは23年から武者行列や演劇も取り入れており「ただ地域の歴史を話すだけではなく、鎧兜を着てもらうなどの体験を通して興味を持ってもらえれば」と意気込む。
○…円蔵で生まれ育った。幼い頃からリーダー気質だったことや、運動が好きだったことから中学校の保健体育の教員となり、陸上部の顧問も務めた。教頭や校長も歴任する中で大切にしていたことは「一人一人の個性を大事にすること」だと話す。駅伝が好きな家系に生まれたこともあり、小学生の頃から長距離走に励み、教員退職後は茅ヶ崎陸上競技協会理事長として長年大会の企画や運営に携わった。現在の目標は「12年後に開催される『高南一周駅伝大会』の第100回大会を見届けること」と笑う。
○…景能や地域の歴史について学ぶようになったのは、12年に円蔵の自治会長に就任したことがきっかけ。19年には「円蔵誌」を自費出版した。23年から景能祭で「歴史ばなし」をするようになったことで、より熱が入った。「人前で講演するようになったことで、自身の理解も深められた」と振り返る。
○…歴史を掘り起こすうちに、景能の子どもの家系が現在も存続していることが判明。今年の祭では福岡と札幌から関係者を招き「800有余年ぶり」の再会も実現させた。今後については「地域の伝承は、語り継ぐ人がいなければ無くなってしまう。『歴史ばなし』をきっかけに興味を持つ人が出てくることを期待している」
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