県の「かながわの名産100選」が12年ぶりに再選定され、新たに33品目が100選入りした。大磯・二宮・中井町関連では、柑橘の「湘南ゴールド」やブランド米の「はるみ」などが追加されている。
100選は県内の農林水産品や加工食品、工芸品など神奈川の魅力を観光振興やPRに役立てることを目的に、1985年に初めて選定された。12年ぶりの再選定を県は「前回(2006年)から10年以上が経過し、観光客のニーズも変化していることなどから実施した。インバウンドも意識した魅力的な逸品や地域で人気のご当地グルメなども新たに追加し、かながわの魅力を発信する大切な資源として広くPRしていく」と説明する。
審査は、県民や市町村、各団体などの推薦をもとに、県民の代表者やメディア・小売・インバウンドなどの有識者でつくる選定委員会が行う。「知名度」「観光土産品としての価値」「発信力」「インバウンド性」「伝統性」「市場性」の6項目で選定委員の合計点が高いものから順に100品目が選ばれる。今回は県内から1331件の推薦があり、685品がノミネート。新たに「鳩サブレー」や「タコせんべい」「厚木シロコロ・ホルモン」などが100選に加わった。
けん引効果に期待
湘南ゴールドは、県農業技術センターが「ゴールデンオレンジ」と「今村温州」を掛け合わせて育成した県オリジナル柑橘。小ぶりだが十分な糖度とフレッシュな酸味があり、爽やかな香りが特徴。大磯町虫窪でミカンを中心に120種類を超える果実を栽培する「ひじかたかんきつえん」では、湘南ゴールドについて「出てきた初期から扱っているが、見た目と味に強い個性があり、徐々に知名度と評判が高まってきた。100選をきっかけに神奈川の柑橘類をPRするけん引役となり、若者の新規就農など生産農家の追い風になってくれれば」と期待を寄せる。
平塚生まれのブランド米「はるみ」は、粘りのある食感と甘み、米のつやが特徴。食味の良さから大磯など近隣でも作付を増やしている。生産者の一人は「米は適地適作。生まれた地域で育てた米が一番おいしい」と話し、同町の米店・戸塚正商店は「やわらかいお米が好きな人におすすめ。他県から問い合わせが来ることもあり、注目されている。今後取扱いを増やしていきたい」と話す。
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