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大磯・二宮・中井 文化

公開日:2023.06.09

大磯町
「基本無人」でもつながって
国府本郷の「そらのたね」

  • 店内で取材を受ける渡邊さん

    店内で取材を受ける渡邊さん

  • 店先の看板

    店先の看板

 大磯町に、洋服や花、本が並ぶ基本無人販売店「そらのたね」(国府本郷938の3)がある。運営する渡邊裕子さん(48・二宮町山西在住)は、誰もがゆっくりできる居場所として2年ほど前に開店したといい「服を見るという口実があれば足を運びやすいと思った。買わなくたっていいんです。『基本無人』なので気にせず過ごして」と話す。

 「基本無人販売」の看板の通り、デッドストックの洋服や花、アクセサリー、寄付された古本が並ぶ店内には、防犯カメラこそあるが人の気配はない。商品は基本1千円で、現金を店内のポストに入れる仕組みだ。

 店の奥にはテーブルとイスと共に、100円で提供しているセルフのコーヒーなどがあり、塾に通う生徒の保護者や通りすがりの町民が、一休みに利用しているという。渡邊さんは「小学生が下校途中にトイレに寄ることも。これから暑くなるので、涼んでいって」と話す。

 「そらのたね」開店のきっかけは5年前、夫・健太郎さんが営む学習塾の前に熱中症のような症状で座っていた高齢男性がいたこと。水を渡して話を聞いていると、「迷惑をかけて申し訳ない。早くあの世からお迎えが来てくれればいいのに」とつぶやいたという。

 「なぜこんなに迷惑をかけることをタブー視してしまうんだろうと思った」と渡邊さん。他人同士でも支え合い、誰もが利用できる居場所を作りたいと「そらのたね」を始めた。まずは塾の2階に設け、テナントが空いた1年前、塾の隣にある現在の場所に移った。

 基本無人だが、子どもが大きくなり絵本や服を寄付してくれる人や、店内のご意見ノートに絵を描いていく小学生など、「そらのたね」という場所を通じてつながりが生まれている。渡邊さんは「長くやっていれば、こんな場所が必要な人に届くかもしれない。これからも続けていきたい」と笑顔を見せていた。そらのたねは原則、午前11時〜午後7時営業。

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