新春県政報告 将来に向け、今私たちにできること 神奈川県議会議員杉本とおる
新年おめでとうございます。皆さまにおかれましては、輝かしい初春を迎えられたことと、お慶び申し上げます。
私も新年の幕開けにあたり、南足柄市、そして足柄上郡(大井町・松田町・山北町・開成町・中井町)の代弁者としての重責を改めて胸に刻み、自身の責務を全うすべく走り続けようと、決意を新たにしているところです。
さて、2021年(令和3)の干支は「辛丑」です。丑年について、よく聞くところで言えば、十二支で2番目のため、蒔いた種が成長する頃合いで、急がずに確実な一歩一歩が将来のために大切な年ということでしょうか。
団塊世代が75歳以上となる2025年を控え、医療や社会保障・介護の問題、都市と地方の格差、中小企業の後継者や地域コミュニティを支えてきた担い手不足など、超少子高齢と人口減少に伴う経済的、社会的な課題は山積しています。
こうした中で必要なのは、未来を明るくするしっかりとした「ビジョン」を意識し続けることでしょう。言うまでもなく、未来は一日一日の積み重ねですから、それにより、今日の行動が変わります。
行政の為に住民が居るのではなく、住民の為に行政があります。難しい時代こそ、ともに考え、分かち合い、理想とする「ビジョン」に向かって今、何ができるかを考える―。
一人ひとりのアイデアや思い、夢や理想が原動力。地域のみなさんの気持ちが集まれば、いつしかそれは大きなパワーとなるでしょう。私も力を尽くしてまいります。
新型コロナ共存続く
日本全体で新型コロナウイルス感染症の拡大が続いています。現在、感染の拡大防止と社会・経済活動の維持両立のために、あらゆる場面で皆さまに様ざまなご協力を頂いているところですが、今後もこの対策に終わりはないと考えなければなりません。
マスクの着用、3密の回避、ソーシャルディスタンスの確保、こまめな手洗いと手指の消毒、日々の検温、十分な換気…。こうした基本的な備えに「解除」はないのです。
私たち一人ひとりに求められるのは、必要な感染防止対策を施した上での活動ということになります。決して忘れてはいけないのは、たとえ今後、感染者数が減少していったとしても、ウイルスはいるということです。引き続き、新しい生活様式の実践と行動様式の変容に取り組んでいきましょう。
SDGsの考えを
「SDGs」とは、2015年9月の国連サミットで国際社会全体の目標として採択された「持続可能な開発目標」のことで、神奈川県でも推進しています。
これには「貧困をなくそう」「すべての人に健康と福祉を」「住み続けられるまちづくりを」「気候変動に具体的な対策を」など17の目標と、これを具体化した169のターゲットが設定されており、誰一人取り残さない社会の実現に向けて経済・社会・環境といった課題に取り組むこととされています。自治体や企業、団体だけの話ではなく、私たちの日々の行動に関わっている問題です。言い換えれば、一人ひとりの心がけが世界を変える一歩につながるということです。
プラスチックごみをなくす、使わない電気は消す、食べ物は必要な分だけといったことも求められる行動の一つ。地場産業の育成や活性化、女性の活躍応援、地域コミュニティの強化、健康長寿…。どのような行動がSDGsの目標につながるかを意識しながら生活するのもよいのでしょう。大きなことである必要はありません。できることは身近にあります。
DX推進で豊かに
デジタル技術を活用することで製品やサービスをはじめ、様ざまなモノを変革し、新たな価値を創造していく「デジタルトランスフォーメーション」(DX)という言葉を最近よく耳にするようになりました。神奈川県でも県民生活をより豊かにするために強力に推進しており、昨年11月には「デジタル戦略本部室」が設置されています。
行政手続きのオンライン化や公金キャッシュレス化といった行政分野に限らず、今後は生活者目線での社会的課題への対応も視野に入れています。新型コロナの影響で、各種システム・手続き・サービス等のオンライン化や、テレワークが進みました。こうした流れは、「ウィズコロナ」「アフターコロナ」で今後ますます加速することになるでしょう。あらゆる情報へのアクセスが時間や居場所といった概念から切り離され、より効率的な仕組みへと変わっていくことも考えられるでしょう。
便利だけでなく当然課題もあります。しかし、これは避けては通れないものです。私たちはこうした社会の変革を受け身ではなく、主体的に対応し、運用する知識と技術を身につけていくことが欠かせないでしょう。
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