鎌倉 人物風土記
公開日:2026.06.19
プロの口笛奏者で、口笛世界大会(6/18(木)〜21(日))の審査員を務める 柴田 晶子さん 鎌倉市在住 43歳
口笛で紡ぐ3オクターブ
○…今月18日から川崎市で開催されている「第47回口笛世界大会」。1974年にアメリカで始まった歴史ある世界大会の流れを汲むこの舞台で、5度目の審査員を務める。「年々レベルが上がっていて、特に最近は合唱のようなアンサンブル部門が熱い」と声を弾ませる。プレイヤーとして3度の優勝に輝いたトップ奏者は今、支える側として「ただ難しい曲を吹くのではなく、自分の音に合う曲を選び、音楽として届けられているか」に注目している。
○…秋田県生まれ。家で飼っていたカナリアの鳴き真似をして、3歳の頃から口笛を吹いていた。20代半ば、会社員として多忙を極め「心身ともにズタズタだった」時に、母親から「口笛大会があるよ」と知らされ、運命が変わった。興味を持ち、都内の教室に通い始めると、周囲が苦労する音域を楽々クリア。初めて出場した国内大会で好成績を収め、2011年にプロ転向。「人間の体から直接出るからこその親しみやすさと温かみ」に自身も救われ、のめり込んでいった。
○…数年前、出産を機に姉夫婦が暮らす鎌倉へ。「海も山も近く、娘が通う幼稚園の深い緑もすばらしい。人々のあたたかさにも日々感動しています」。家族でハイキングコースを歩きながら鳥の鳴き声と口笛で「会話」を楽しむのが、いやしの時間だ。
○…過去に市内で演奏を披露した際、観客の華やかな雰囲気に「まるでイタリアで演奏した時のような感動を覚えた」と振り返る。鎌倉の文化的な土壌に刺激を受け、今秋には市内でクラシックに特化したサロンコンサートを企画中だ。「10年後には鎌倉芸術館に立ちたい」。無限の表現力を秘めた3オクターブの音色に乗せて、口笛の魅力を広げていく。
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