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秦野 人物風土記

公開日:2013.02.23

映画「じんじん」の監督
山田 大樹さん
柳川在住 56歳

自然を愛し人と向き合う



 ○…映画作りは常にタイミングとの勝負。今作のクライマックスシーンは雲間から現れた一瞬の夕日を捉えて撮影したものだ。「なんとかなるんだよね」。職業病だというタバコをくゆらせながらニヤリと笑う。



 ○…鹿児島出身。兵庫・大阪育ち。周りを笑わせるのが好きで、小学校の卒業記念舞台がいわば「初監督」だった。休みの日は映画館をハシゴする映画小僧だったが、この道へ進むとはまだ考えていなかった。大学中退後、上京してアパレル業界へ就職したものの会社は1年で倒産。「自分は何のために上京したんだ――」。自問自答し天啓を得たのが、映画だった。「俺は映画監督になる!」と周囲に宣言してからは怒涛の勢い。ピンク映画会社、テレビ会社の助監督業などを経て6年後、30歳という若さながら映画『湘南爆走族』で監督デビューを果たす。以降多くの作品を手がけ、テレビドラマ『捜し屋★諸星光介が走る!』シリーズでは、秦野をロケ地にした場面が放映された。



 ○…映画作りで重きを置くのは脚本。「いい脚本にはいいスタッフが集まる」が信条だ。若手俳優らが集うワークショップでは「役作りにおいて生きたキャラクターを描くための『人物の背景作り』」を指導する。何を食べ、考え、どんな部屋に住んでいるのか、服を着ているのか…役と向き合い、人物を作る。今作では、農家の息子を演じる人気若手俳優を実際に農家へホームステイさせ、農家の暮らしを体験させた。「成果ですか?映画を見て頂ければ分かりますよ」とにっこり。



 ○…田舎暮らしに憧れ、秦野市へ4年前に引っ越してきた。自然を愛し、市内柳川の自宅でメダカやドジョウを飼うスローライフを満喫中。今は古民家住宅を探している。大好きな時代小説から学んだ江戸の生き様、商人の暮らしに共感し、身の丈にあった暮らしを心がける。「『大樹』という名前に負けないように成長したいね」と微笑んだ。

 

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