秦野 人物風土記
公開日:2026.02.27
4月に開園する「はだのコモンズ体験農園」の講師を務める
伊藤 総司(そうし)さん
渋沢在住 45歳
収穫と食つなぐ農の案内人
○…はだの都市農業支援センターが進めている「はだのガストロノミー宣言」。その取り組みの中核を担う「はだのコモンズ体験農園」が4月に開園する。講師を務めるにあたり「まずは楽しむことを最優先にしたい」と語る。自身も農家として歩んできて久しいが、一般の人と一緒に土に触れる機会ができたことを楽しみにしている。
○…新潟県生まれ、横浜育ち。祖父は米農家で、傍らの畑で野菜作りを手伝う時間が幼少期の楽しみだった。その原体験から大学は農学部へ進学。研究より栽培そのものに惹かれ、卒業後は愛媛の農業法人で栽培技術開発に携わった。しかし「自分の手で多様な作物を作りたい」と都市農業中心の神奈川へ戻ることに。就農先を探す中でJAはだのなどの協力体制が手厚かった秦野を選び、1年間農業塾での研修を経て、2010年に今泉の畑で独立した。
○…秦野で最初に挑戦したのは、鮮度が命であるほうれん草などの葉物野菜。現在は年間約30種を手掛ける。「対価をいただく以上、お客様が求めるものを作る」を信条に、その中で自分が何を作りたいかを模索するのも楽しい。就農と同時に渋沢で農家レストラン「菜菜彩(なないろ)」も開店。「野菜を美味しく食べてほしい」と、現在は完全予約制で自身の作った旬の味を届けている。
○…「趣味が野菜作りだったので、そのまま仕事になった感覚です」と笑う。スーパーでは規格が決まっているが、コモンズ体験農園では「小さく採っても、大きく育ててもいい。美味しく食べるコツを教えますし、自分で育て、収穫する喜びを伝えたい」。土に触れ、農業を知ることで新しい出会いや縁が広がっていく。その懸け橋になれるよう、講師として情熱を持って臨む。
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