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大和 人物風土記

公開日:2013.07.26

定年後も市内唯一の駐在所に勤務する
酒井 信二さん
下鶴間在住 61歳

市内唯一の「駐在さん」



 ○…大和市内唯一の駐在所「下鶴間駐在所」に勤務して8年。本来なら今年3月で定年退職を迎えるはずだったが、地元の人々から「酒井さんに残ってほしい」との声が上がったため、もう1年頑張ることを決めた。管轄するのは下鶴間の約5150世帯。駐在としては県内でも有数の規模だというが「周囲の派出所の助けと、顔なじみの皆さんの協力があるからやっていけています」と微笑む。



 ○…北海道で米農家の次男として生まれる。定時制高校を卒業した後、19歳で警察官採用試験に合格。警察学校を経て、川崎市の高津署から警察官としてのキャリアをスタートさせた。現在の大和署が7署目で、所属は地域課になる。3交代制の派出所と違い、駐在所はその名の通り1人の警察官が常駐する。その分、住民のほとんどが顔見知り。地元の催しなどに呼ばれることも多いという。「小学生の頃に駐在所に遊びに来ていた子が、近所のコンビニでアルバイトをしていたり。成長を見守れるのも駐在所員の魅力かな」



 ○…単身赴任も8年目。食べ過ぎを注意するため、食事はもっぱら自炊で済ませる。休日に横浜の自宅に帰って、家族と共に過ごす時間が一番の息抜き。また、月に2回は近所の奥さん達と集ってカラオケへ。「歌も好きだけど、お互いの情報交換の場所にもなってますね」と笑う。中には食事を持ってきてくれたり、野菜をお裾分けしてくれる人もいるそうで、「人の温かさに救われています」と頬を緩ませる。



 ○…毎日欠かさず行っているのが管内の巡回。1日に1〜2時間をかけ、防犯指導を行い、丁寧に話を聞く。その際には、不審者の情報や親子喧嘩の様子まで様々な情報が耳に届く。「些細なことでも知っておくと役に立つかもしれない。取り締まるというよりも、一緒に暮らし、一緒に街を良くしていく。そんなスタンスで、街一番の情報通になりたいですね」

 

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