4月1日付けで愛川町消防長に就任した 沼田 直己さん 愛川町角田在住 56歳
入庁以来、消防ひと筋
○…「個々の職員が自覚と厳しさを持って資質向上に努め、チームワークで防災の要としての役割を果たしていきたい」。消防長としての強い決意が言葉ににじむ。入庁以来、消防ひと筋。現場を経て、消防本部では火災予防などを担当してきた。長く消防に携わる中で感じていることは「今」に合わせて常に自分たちも変わらなければいけないということ。「雨の降り方1つをとっても昔とは全然違う。災害対応力の強化は今を知り、備えること」と。
○…消防や防災に関し「分からないという言葉は使いたくない」というほど、職務への責任感は人一倍。しかし、当然のことながら地域防災は消防だけでは成り立たない。近所付き合いの希薄化が叫ばれて久しいが、「最終的には人と人とのつながりが大切」と。町内への細やかな目配り・気配りに加えて、防災思想の向上のために、積極的に外に出てピーアールしていく考えだ。
○…中学生で始めたサッカーは、チームで喜びを共有できることが魅力。「最近は、観戦専門」と笑うが、高校・大学でもプレーを続け、役場のチームでは全国大会に出場した経験も。また毎年恒例の町内一周駅伝はこれまで30回以上出場するなど体力づくりにも努めてきた。制服が似合うスラリとした長身。体重も大学卒業後から変わっていないという。
○…職責の重さからか終始厳しい表情を崩さず、何を聞いても言葉を選びながら丁寧な受け答え。取材も終盤に差し掛かった頃「自分は記者泣かせですよね」とひと言。「妻にも言われていますが、色々なことに興味を持ち、人間としての幅を広げていかないと」と頭をかく。畑づくりにお孫さんとのふれあいなど、必死にオフの過ごし方を挙げて自分の横顔を伝えようとする姿に、見た目どおりの真面目さが垣間見えた。