読み聞かせボランティアグループ「おはなし玉手箱」代表 山田 ひろみさん 清川村煤ヶ谷在住 58歳
表情豊かな読み手
○…「あっ、たまてばこの人だー」。時折、こんな風に声をかけられる。平成17年に発足以後、毎週村内の小学校で読み聞かせを行っている。このほか定期的に図書館でおはなし会を開いていることもあり、総勢11人のメンバーは子どもたちにすっかりおなじみ。自身はもともと本が好きだったこともあり5年前に入会、代表を務めて2年になる。「元気、勇気、学校へ行くたびにこちらの方が色々なものをもらっています」とにこやか。
○…ざわついていた子どもたちが知らず知らずの内に静かになり、動きを止める。「物語に集中して主人公に一人ひとりの気持ちが入っていく様子。その感動といったらない」と目を輝かせる。真剣なまなざしで聴く子どもたちに真剣な読み聞かせを届けるのがモットー。会として愛川町の読み聞かせグループの講習に積極的に参加し、読書活動の研究や実技について教えを請うなどレベルアップにも余念がない。
○…「自分は一人だけ上の方」と前置きし、会員は女性のみで40歳代が中心だという。それぞれに家庭と仕事があるため、イベント時には人手不足となることも。目下の課題は会員を増やして活動の幅を広げることで「体験や見学は随時受け付けています」とピーアールも忘れない。読み聞かせの場で昔話を知らない子どもが増えていると感じていることから、熟年世代の参加も期待しているという。
○…まったく意識していないと笑うが、口というより顔で話すタイプ。顔の抑揚が言葉に元気と動きをつける。昨年始めた書道と、30代の頃から続けているフォークダンス。静と動の趣味を合わせもつあたりも引き出しの多さをのぞかせる。いつもアクティブだが「家族の理解があってこそ」と感謝を忘れない。たまにやってくるお孫さんとのふれあいも楽しみの1つだ。