町内唯一の吹奏楽団「愛川ウインドオーケストラ」の代表 飛澤 直幸さん 愛川町田代在住 47歳
体育も得意な文化系
○…2月3日(日)に町文化会館で定期演奏会を開く。団にとっては、夏のコンサートと並び、日頃の活動の成果を広く発表する機会。本番を間近に控え、練習日には町の農村環境改善センターに時間前から団員たちが集ってくる。一人ひとりの意識の高さを感じてか、どことなく嬉しそうな表情を浮かべながらも「それぞれが自分のパートをさらっておきたいんでしょう」とさらり。
○…平成3年に愛川町民吹奏楽団として発足。活動は23年目を迎えた。実動団員はおよそ20名。学生から自営業者まで年齢も職業もばらばらだが「音楽をやりたい」という気持ちでまとまっている。同僚に誘われて入団した自身も「風通しが良く、肩の凝らないバンド」と感じている。あえてあげると人員不足が悩みの種。演奏会には通常40人から50人が必要で、現状は他楽団からの助っ人が不可欠。年2回の演奏会を真夏と真冬のいわゆるオフシーズンに設定しているのにはそういうわけもある。
○…自身の音楽との出逢いは小学5年生の鼓笛隊。当時、たまたま家にトランペットがあったことが始まりだった。以来、大学に入るまで吹奏楽に打ち込んだ。それでも、もともと少年野球チームに所属するなど運動にも自信があったタイプ。特に高校時代は「吹奏楽部というだけで苦手と思われるのが嫌で、体育の時間には率先して前に立っていましたよ」と振り返る。
○…「そりゃ、緊張しますよ」。終始、強ばった表情での淡々とした語り口が、ふっとほころんだのは家族の話になった時。家ではもうすぐ3歳になるというかわいい盛りの息子さんにメロメロ。最近では、以前購入したポケットトランペットを持たせて一緒に楽しんでいる。「無理強いはいけないですけど、いつかトランペットをね」と照れくさそうに微笑んだ。