愛川町社会福祉協議会のともしび福祉講演会が2月11日、町文化会館で開催された。講師として、ホラーブームの火付け役として有名な「怪談家」の稲川淳二さんが招かれ、難病を抱えて生まれた次男と向き合うことで知った命の尊さなどを語った。
この講演は、町社協が毎年様々なテーマで行っているもの。今年は会場となった同館の会議室に約250人が集まった。
大きな拍手で迎えられた稲川さんは、自分が経験した出来事から、豊かな社会のなかで見失いがちな「当たり前の生活が送れる幸せ」「他人への思いやり」「命の尊さ」などがいかに大切なものかを語った。
また、クルーゾン症候群という難病を抱えて生まれた自身の次男についての話では、「医者からは『手術が成功しても、普通の生活が送れないだろう』と言われた。自分の子どもが障がい者になるなんて、考えたこともなかった。頭が真っ白になった」と話し、「女房と子どもが歩いているだけで周りが白い目で見てくるのが本当につらかった」と心境を語った。さらに、「手術が終わった時の息子は、体中に管がつながっていて、包帯だらけでした。でも一生懸命に息をして戦っている姿を見て、くじけそうだった自分が情けなくなった」と、子どもの生きようとする姿に心動かされた瞬間を振り返った。講演中には涙ぐむ参加者もみられ、「世の中に、要らない命はない」という最後の言葉で、会場は再び大きな拍手に包まれていた。
愛川・清川版のローカルニュース最新6件
|
|
「何が必要か」を常に模索5月1日 |
穏やかな時代を共に5月1日 |
|
2019あいかわチャリティーゴルフ5月1日 |