愛川町半原にある木藤総合建築の木藤政行さん(77歳)が、直径10尺(約3m)の水車を作製した。
この水車は、木藤さんが調布市のそば屋からの注文で作ったもの。素材は耐水性・耐久性に優れたヒバを使い、中心の芯棒には、より強固なケヤキを使用している。今年4月頃に話が持ちかけられ、6月下旬に完成した。
かなりの重量となっているが、寸分たがわぬ職人技で作られた水車は手で押すとスムーズに回転する。回り始めからすぐに止まらないのは、正確な円を描き、重量の分散が正確な証拠だろう。
水車作りで一番難しいのは「輪板」と呼ばれる円形の部分。木藤さんによると「2ミリ違うだけでダメ」だという。釘は一切使わず、穴や楔で水車を組む技法には高度な技術が必要とされる。水に濡れるものだけに、素材が水を吸ってふくらむことも計算して作られており、その絶妙な隙間の加減は経験と勘で割り出す。水車はまさに職人技の結晶だ。「作り出すと面白い」と木藤さんは水車作りの魅力を語る。
中学卒業と同時に、田代で大工をしていた親戚の下で修行を積んだという木藤さん。15年ほど前に初めて水車を作ったという。今回の水車は24個目で、大きさは過去最大だ。これまでに作った水車は静岡や甲府で使われており、今回の水車も7月上旬には調布の依頼主のところへ納品されるという。
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