青葉区新石川在住の工藤明さん(80)=写真=が、交通安全の確保および交通安全思想の普及に貢献したとして2021年度交通安全功労者表彰を受賞した。8月30日付で内閣府から発表されたもので、神奈川県内の受賞者は1人のみ。横浜市民の受賞は7年ぶり。
今回で51回目となる同表彰。工藤さんを含め、全国で個人21人、5団体、4市町が顕著な功績を認められて受賞した。今年の表彰式は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、本来は交通対策本部長である坂本哲志内閣府特命担当大臣が表彰を行うもの。
工藤さんは1971年に都内で安全運転管理者会の役員となったことを皮切りに、79年に緑交通安全協会(当時)の元石川支部役員、2006年から青葉交通安全協会の会長、現在は横浜市交通安全協会の副会長も務めているなど、50年にわたり活動を続けてきた。
交通安全協会としては春と秋の全国交通安全運動や、夏と年末の交通事故防止運動など各種キャンペーンのほか、毎月の区内パトロールも続けている。また、全小学校で交通ルールを教えているほか、新1年生全員に蛍光色のランドセルカバーのプレゼント、登校時の見守りも実施。16年には独自の取り組みとして電柱に注意喚起の幕を取り付けるなど、さまざまな活動を実施している。
一方、工藤さんは山内連合自治会の会長でもあることから、連合自治会長会など各地区の代表が集まる場でも交通安全の啓発に取り組み、区内全域でより深い理解を得られるように努力も。自ら活動に取り組み、率先してきたことが今回の受賞につながった。
地道な活動続け
受賞に際して工藤さんは、警察署の指導や交通安全協会の役員、賛助会員、個人会員の協力があってこそと話し、「皆さんのおかげで受賞することができた」と感謝を述べた。その上で「交通安全は地道な活動で、今日注意を呼び掛けたからといって、すぐに事故が減るわけでもない。それでも広報を続けるしかないとやってきた」と今までの活動を振り返る。特に思いを持っているのが子どもの事故防止。「子どもは家族の宝であると同時に国の宝。大事にたくましく育てなければ」と思いを語る。
一方、区内の状況を見ると高齢者や自転車の事故が増えていると注意喚起も。市内18区で道路総延長が最も長く、国道246号など幹線道路が通っている状況にふれながら「死亡事故は0にしなければならないが、重傷を負い、障害が残るような事故も防がなければいけない。1人でも悲惨な事故に遭わないよう、起こさないよう、今後もできる限り活動していきたい」と話している。
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