横浜市教育委員会は、7年ぶりに「市いじめ防止基本方針」を改定した。方針の改定に先立ち実施された市民意見の募集では、初めて子どもにも意見を募り、その数3400件超。子どもたちの意見は自身で行う対策や学校、市教委への要望として反映されている。
「横浜市いじめ防止基本方針」は、いじめ防止対策推進法第12条に則り、2013年12月に策定された。16年に東日本大震災の被災地から横浜市に転入してきた児童へのいじめが発生したことなどを受け、17年10月に改定されている。
しかし昨年3月に公表された、20年にいじめを理由に女子中学生が自死する事案に関する調査・検証結果で、学校や市教委の対応に問題があったことなどが判明。国のガイドライン改定などもあり、改めていじめの未然防止や再発防止の対策に向け、基本方針の改定が進められていた。
改定にあたり市教委では素案を策定。今年2月から3月にかけて素案について市民意見を募集した。今回は子どもの視点に立ち、意見の反映や意思を尊重するため、子ども自身の意見を初めて募集。寄せられた4223件の意見のうち、8割超の3456件が小・中学生からの意見だった。
子どもからは、いじめの防止やいじめが起きた際、「子ども自身ができること」として、▼見て見ぬふりをせず皆で向き合う▼相談に乗って、困ったときは助けてあげる▼自分たちで解決する--、また「大人にしてほしいこと・ほしくないこと」として、▼少しでも様子がおかしかったら声をかけてほしい▼誰にも知られないように聞いてほしい▼おおごとにしないでほしい--などの意見が寄せられた。市教委の担当者は、「子どもたちの声が届き、方針の改定に反映された」成果を強調する。
学校ごとの方針策定へ
基本方針の改定を受け、各学校では今年度中に子どもたちの意見を踏まえた、学校ごとの「いじめ基本方針」を策定。各学校のホームページ等にアップされる。
なお子どもの意見を含めたすべての市民意見は、市ホームページで公開されている。
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