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公開日:2025.10.02
中山中出身吉川選手
初出場で7位入賞の快挙
世界陸上、20Km競歩で
東京2025世界陸上競技選手権大会の「男子20Km競歩」が9月20日に行われ、中山中陸上部出身の吉川絢斗選手(24・(株)サンベルクス)が初出場で7位入賞の結果を残した。本紙取材に対し「沿道で地元の仲間からたくさん応援をもらった。それが今回の結果につながった」と喜びを語った。
男子20Km競歩は午前10時頃、国立競技場でスタートした。日本からは世界記録保持者の山西利和選手(29)と過去に世界陸上で入賞経験のある丸尾知司選手(33)、そして初出場の吉川選手の3人が挑んだ。
メダル獲得に期待がかかる山西選手は序盤から先頭集団で優勝争いを繰り広げていたが、15Km付近で3度目の警告を受け2分間のペナルティとなる波乱の展開に。一方で後半の追い上げを作戦としていた吉川選手は徐々に順位を上げていった。最後までフォームを崩さず、警告0で日本勢トップの7位でゴール。応援に駆け付けた地元の仲間らとともに快挙の喜びを分かち合った。吉川選手は「メダルを目指していたので、そのためには後半の追い上げが足りなかった」としながらも「最低限入賞できて良かった」と大会を振り返った。
成長した姿を恩師に
吉川選手が競歩を始めたのは中央大学附属横浜高等学校(都筑区)在学時。当時顧問として陸上部で指導をしていた常盤信欽(しんすけ)さんは、今回の世界陸上では競歩の審判として大会に携わっていた。
吉川選手が高校を卒業した後もこまめに連絡を取り合っていたという2人。「フォームのチェックで動画が送られてきたり、調子が悪いときは相談に乗ったりもしていました」と常盤さん。今回も競技の前日に電話をして「調子が良いのでメダルを取りにいきます」と吉川選手からの意気込みを聞いていたという。
世界で7位になる瞬間を会場で見届けた常盤さんは「単純にすごいですよね。ここまでの選手になるとは」と教え子の成長した姿を見て喜び、「まだ若く、次がある。日本の代表争いは熾烈な戦いなので、うかうかはしていられないはず。けがなく頑張ってほしい」とエールを送った。
現在は、関東を中心にスーパーマーケット事業を展開するサンベルクスの陸上部に所属し、店舗勤務の仕事と競歩を両立している吉川選手。「来年は日本選手権やアジア大会が控えている。そこに向けて、良い結果が残せるように励んでいきたい」と語った。
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