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公開日:2026.05.07
岡部光雄さん 『長津田十景』を発行 歴史残し、後世に伝える
地域の歴史調査や講演活動などを行っている岡部光雄さん(長津田在住・92)がこのほど、長津田の文化・歴史的資産についてまとめた冊子『長津田十景』(140ページ/非売品)を発行した。街の景色が変貌する中で、歴史を記録に残し、後世に伝えていこうと制作されたもの。今後は公的施設などに寄贈していくという。
長津田は、古くは「都筑郡長津田村」といい、岡部さんによると「領主も定かではない辺鄙(へんぴ)な地」だった。江戸時代になると矢倉沢往還(旧大山街道)の宿場町として栄え、さらに時代を下ると横浜線や国道246号、東名高速道路など交通の便が整うにつれて人口が急増。現在にかけて、都市開発が活発に進められている。岡部さんは「僕が子どもの頃は山だった場所が、今では住宅地や商業施設に変わっている。価値ある資産が消えていくような事態にあった」と長津田が変遷していく様子を振り返る。
研究会を発足
岡部さんによると2003年、旧大山街道の拡張事業が行われるにあたり、長津田の歴史的資産をまちづくりに活用する提言をすることを目的とした「長津田宿の歴史を活かしたまちづくり研究会」が発足。緑区役所職員や議員、学識経験者ら23人で構成され、岡部さんも研究会の一員として議論を重ねた。活動の一環として、「長津田に住む人が誇りをもって語れる歴史的資産」という基準で、05年に「長津田十景」を選定。大林寺の「大林晩鐘」や王子神社の「王子秋月」、玄海田公園の「長月飛蛍」、飯縄神社から望む「高尾暮雪」など、名所旧跡や風景など10カ所を選んだ。また、「知ってもらうためには実際に歩いてもらうことが必要」と、これらの場所を巡るモデルコースや歴史探訪マップを作成。精力的に活動を続けた。
入念に追加調査
ところが年月が経ちメンバーが高齢化すると、定期的に開催していた研究会の継続が難しくなっていったという。「このままでは活動したことが記録に残らない。書き残さなきゃ」と思い立ち、3年ほど前から岡部さん1人で冊子作りを始めた。
発行された冊子には、「長津田十景」の選定過程や、より深く理解するための地域の歴史などがまとめられている。「歴史は発掘調査によって変わることもあるので、なるべく新しい考え方を取り入れるようにした。改めて現地に行って写真を撮った」と発行日時点での正確な情報を掲載するための追加調査も入念に行った。「時間がかかったが僕が知る限りの記録を残せた」と一仕事を終え安堵の表情を浮かべた。
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