旭高と刻んだ歴史 いその商店 礒野さん
旭高校から程近い場所に店を構える「いその商店」。同校が希望ヶ丘から現在の場所に移転してきた翌年、1975(昭和50)年夏の開店以来、同店の歴史は旭高とともに刻まれてきた。
「(生徒たちは)昔は子どもみたいだったけど、今は孫みたいだね」と話すのは礒野ヒデさん(73)。開店当時は周囲に似たような商店が4軒あったというが、現在は同店の1店舗のみ。「時代の流れ。昔は『旭高校がある限り、お店潰れないよ』なんて野球部の子が言ってたけどね」と漏らす。
今も店内には駄菓子やジュース、パン、カップ麺などが並ぶ。店に寄る生徒は以前よりも少なくなったというが、「生徒たちは荷物を持ってくれたり、時計を直してくれたり、本当にみんないい子でかわいい」と目を細める。つい先日には、卒業した生徒が訪れたそうで、「(同校OGの)米倉涼子さんも当時来てたよなんて言ってたけど、覚えてないね」と笑う。
コンビニがない時代は正月から店を開け、夜も部活帰りの生徒たちのため8時過ぎまで営業していたという。「修学旅行のお土産を買ってきてくれたり、鶴ヶ峰駅に出かけても『おばちゃん』ってよく声をかけてくれたよ」と礒野さんは懐かしそうに振り返った。
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