神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
瀬谷区版 公開:2013年3月7日 エリアトップへ

3月12日付で32年間勤めた駐在所を離れ定年退職を迎える 佐藤 光男さん 細谷戸駐在所勤務 60歳

公開:2013年3月7日

  • LINE
  • hatena

地域に支えられた32年

 〇…1969年神奈川県警察学校に入校。大和署や座間署を経て1980年6月、瀬谷署細谷戸駐在所に配属。以降32年間駐在所の警官として地域の安全を見守ってきた。32年は県警で最年長。「私一人じゃなく8割、9割方は地域の人に支えられてやってきた。この町に来た当初からお世話になった人たちが高齢になってきて、離れることが気がかりで」。後任者へは高齢者の見守りを一番に引き継ぎたいと話す。

 〇…青森県生まれ。実家の目の前が駐在所で近所の人たちと楽しそうに話をしながら困った時には頼りになる「お巡りさん」を見て「いつか自分も駐在所に勤めたい」と思った。希望していた仕事に就けたが家族の負担の大きさには駐在所に入ってみてから気付いた。「『嫌じゃなかった』と娘は言ってくれたけれどカミさんと娘には本当に感謝してます」と目を潤ませる。

 〇…駐在所に勤務して3年ほどたった頃、ある年配の夫婦と出会った。飲んだくれの親父と奥さん。昼夜問わず毎日のように親父が酔って現れた。自宅を訪れてみると酒やゴミで足の踏み場もない。「とにかくすごい状況だった。数年後、奥さんが亡くなったらもっとひどくなってね」。その後、時間をかけて説得し畑を借り家庭菜園を始めることを勧めた。ある日、その人が「一番初めに届けなきゃと思って」と収穫できた野菜を駐在所に持ってきた。「嬉しさを飛び越えて言葉にならなかった」。32年間で一番胸に残る出来事だったと感慨深げに語った。

 〇…定年後の住まいも瀬谷に決めた。「瀬谷はいい所だよ。緑や環境もだけど人が温かい」。4月からは県警の交通指導部で非常勤として働くことに。それまでの約半月間は、妻の実家の高知四万十でのんびり過ごす予定だ。「自分は好きで入って楽しんでいたからいいけどカミさんは大変だったと思う。これからはカミさん孝行しないとね」と照れ臭そうに笑った。
 

瀬谷区版の人物風土記最新6

横山 悟さん

「横浜隼人高校×ぽかぽかプラザ活性化プロジェクト」の取りまとめを担う

横山 悟さん

三ツ境在勤 62歳

3月28日

牟田 茂男さん

福島第一原発事故を題材に、絵本の原画展を開催している

牟田 茂男さん

旭区善部町在住 73歳

3月21日

石坂 幸子(こうこ)さん

創立40周年記念コンサートを開く、女声合唱団「せやあじさいコーラス」の代表を務める

石坂 幸子(こうこ)さん

阿久和南在住 86歳

3月14日

菅原 美穂さん

横濱花博連絡協議会の副会長を務め、マスコットのブンブンをデザインした

菅原 美穂さん

下瀬谷在住 38歳

3月7日

阿久津 修さん

厚生労働大臣表彰を受けた瀬谷北部地区民生委員児童委員協議会の会長を務める

阿久津 修さん

上瀬谷町在住 73歳

2月29日

家田 昌利さん

能登半島地震の緊急消防援助隊神奈川県大隊の第二次派遣で大隊長を務めた

家田 昌利さん

相模原市南区在住 59歳

2月22日

あっとほーむデスク

  • 3月28日0:00更新

  • 3月14日0:00更新

  • 2月29日0:00更新

瀬谷区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月28日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook