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瀬谷区 コラム

公開日:2022.04.21

コチドリ文:今野紀昭(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同)
瀬谷の生き物だより 147

 ヒバリが空に舞い、瀬谷の芝地にはコチドリがチョコチョコと歩く姿が見られる春盛りの季節を迎えた。チドリと言えば歌にある「浜千鳥」で海辺を思い浮かべるであろうが、コチドリは浜辺から田んぼや畑地、広い芝地にも生息する。



 チドリ目チドリ科に分類され、体長は16cm、頭頂と背からの上面は灰褐色で体下面は白色である。貌の黄色いアイリングと黒褐色の太い過眼線が特徴で、また、胸から首を巻くように明瞭な濃い茶褐色の輪があり、似た様なシロチドリには、胸元で輪が切れている事で違いが知れる。雌雄はほぼ同色で、「ピォ、ピピピピ」と飛び回りながら鳴く。



 シギやチドリの仲間は春に数百の大きな群れで海岸に見られるが、採餌の際、シギは真っ直ぐ歩くがチドリは浜をチョコチョコと速足で歩いては休み、また別の方向へ歩き出す様を繰り返す。この動作の違いにシギとチドリの区別が知れる。又、歩いては止りのチドリの姿は、俗に酔い人の"千鳥足"として知られる所でもある。



 南瀬谷の芝地や上瀬谷の畑地で地中の虫を探って、チョコチョコと歩くコチドリを探してみては如何。

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