瀬谷区 トップニュース社会
公開日:2023.01.26
運転免許返納率
地域差最大で約5倍
75歳以上対象に独自集計
タウンニュース社はこのほど、75歳以上の高齢ドライバーの運転免許自主返納状況について神奈川県内の市区町村を対象に調査を実施した。2021年の自主返納率は、県内市区町村別で見ると地域差は最大で約5倍。瀬谷区では免許保有者のうち7・03%にあたる299人だった。数値は県警運転免許センターの統計をもとに独自集計した。
運転免許証の自主返納は、加齢に伴う身体・認知機能の変化によって運転に不安を感じている高齢運転者やその家族などの相談から、1998年から制度化された。
県下の返納者数は近年増加傾向にあり、東京・池袋で高齢ドライバーによる母子ら死傷事故が発生した2019年に過去5年では最多の4万6159人を記録。そのうち75歳以上は2万2205人で半数弱を占めた。
コロナ禍になってからは前年と比べて減っているものの、20年は4万3768人(75歳以上は1万9030人)、21年は4万1593人(同1万7788人)と全体で4万人超で推移している。
75歳以上の返納率を県内市区町村別に見ると、最も高かったのは川崎市中原区(9・16%)。最も低いのは箱根町の1・86%で、地域差は最大で約5倍。6線が乗り入れる武蔵小杉駅がある中原区は鉄道・バスなどの利便性が高い一方、箱根をはじめとする県西の山間部は低かったことから、交通や生活の利便性が返納率に影響していると考えられる。
横浜市内では泉区(7・69%)が最も高く、最も低いのは青葉区(5・82%)だった。瀬谷区は7・03%と、市全体(6・71%)を0・32ポイント上回っている。
瀬谷区の過去5年間の返納者数(全年齢)は19年が最多で、683人。その後は594人(20年)、640人(21年)と推移している。
不安感じたら相談を
瀬谷警察署では返納手続きを受ける際に、申請理由を調べている。家族や友人の勧め、適正検査の結果など6項目から1つを選択する形式。最も多い理由が「運転する必要がない」で、「身体機能の低下」が続く。
同署交通課の署員は「長年運転を続けていると『自分は大丈夫』とつい思いがち」だとして、家族や友人など運転技術を客観的に判断できる人からの助言を大切にして欲しいと話す。自身の運転に不安を感じている場合は安全運転相談ダイヤル「#8080(シャープハレバレ)」の活用や、同署(【電話】045・366・0110)への相談を呼びかける。
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