子どもの成長の立会人

　○…パンケーキをフライパンにのせて走るイギリス発祥の祭り「パンケーキレース」を開催する。代表を務める英語教育のボランティア団体の周知と、地域交流が狙いだ。同団体の授業でパンケーキレースにまつわる本を扱った時、生徒が「楽しそう、やってみたい」という声が上がったことがきっかけ。「子どもの輝く目を見ると、その期待に応えたくなってしまう。初めての試みで、今からわくわくしています」

　○…公立と私立の学校で長年英語の教員として勤め、家庭環境によって教育格差が生まれている状況に危機感を覚えた。その思いから４年前、小学生を対象にした無料で授業を行う同団体を立ち上げる。当初は周囲から「ボランティアで教えるなんてできない」と冷やかされることもあったが、「何事もチャレンジ」とさまざまな人の協力のもと、現在まで活動を続けてきた。

　○…沖縄県生まれ。小さな頃「島を出た海の向こうに何があるんだろう」という好奇心に駆られていた。大学進学を機に上京。映画サークルに所属し、年に１００本以上を見る時期も。「洋画を字幕なしで観たい」との思いが、英語教育への道を開いた。「海外に憧れを持つ私にとって、洋画は今でも旅をする気分にさせてくれる」と好奇心はそのままだ。

　○…教育活動を続けてきたのは、子どもの成長を見られるから。「普段物静かだった子が発表の場で、親を驚かせるくらいにはつらつとすることがあるんです。その瞬間、やってて良かったと思います」。今後は子どもが英語を通して文化や芸術などに触れられる施設の設置を目指す。「まだまだやりたいことがいっぱいです」と”子どもの成長の立会人”として活動を続けていく。