インターアクションの代表取締役でフィジー共和国名誉領事に就任した 木地 英雄さん 六浦出身 59歳
フィジーと日本の架け橋に
○…「私にも夢がある」。フィジー共和国名誉領事の就任祝賀会で、公民権運動の指導者・キング牧師の有名なスピーチになぞらえ、「(現地の)美しい自然を守り、人々の生活を向上させること」と決意を示した。現在、ソロモン諸島政府と共同で「ソーラーホームシステムによる過疎地帯の電力化」プロジェクトを進めている。「まだまだ貧しい太平洋に浮かぶ島国と日本をつなぎ、両国にビジネスチャンスを提供していきたい」と意気込みを語る。
○…光学の技術者として働き始めた時、自分に言い聞かせていたことがある。「自分は何も知らない。分かったふりをするのはやめよう」。先輩によく質問し、帰ってからは専門書を読みあさる日々。「きっと先輩にしたらうるさい後輩だったと思いますよ」と笑う。郵便番号の読み取り装置を開発するときは、どうしたら赤枠の中だけを機械が読み取ってくれるかに、知恵を絞った。こうしたアイデア勝負の開発の現場から世に送り出した機械は、15年間で200以上にも上る。
○…1992年に半導体の会社を設立。妻の実家の2階の一室、4畳半からスタートした会社は、「カスタマーファースト」をモットーにわずか8年でマザーズに上場した。「うちの製品にトラブルがあれば、仕事が止まり、迷惑がかかる。お客さまを困らせないことが第一」。何かあった時はどこでも、すぐ駆けつけられるよう、社員は全員パスポートを持参している。「仕事は断らない。一度断ると二度と次はこないから」と自身のビジネス哲学を貫く。
○…世界を股にかけて飛び回るバイタリティは、六浦や野島を駆け回って遊んだ少年時代から変わらない。早いスピードで会社を成長させてきたが「まだこれから。今はさらなる成長の時」と気を引き締める。だが「体が元気じゃないと、いいアイデアが浮かばない」とも。お気に入りのマッサージ器と風呂でリフレッシュし、明日への英気を養う。
|
<PR>
|
<PR>