2019年度のスタートにあたり、本紙は林文子市長にインタビューを行った。ラグビーW杯やアフリカ開発会議など国際的なイベント開催をチャンスととらえ、積極的な投資をする一方、子育て支援やがん検診受診率の向上など、社会保障の充実にも取り組む姿勢を示した。
5年連続で増加、前年度比2%増の1兆7615億円で編成された今年度の一般会計予算。林市長は「今年度を『さらなる発展に向けて躍動する年』と位置付け、それを実現させる予算編成を行った」と力を込めた。
国際イベント目白押し
8月にアフリカ開発会議、9月にはラグビーW杯が行われるが「国内外からお客様をお迎えするため、ボランティアの協力による会場までの案内誘導、警備員の配置や防犯カメラの活用にあわせて、テロや災害に備え、関係機関と合同訓練を行うなど、準備を進めている」とし、「来年には東京五輪・パラリンピックがあり、ビッグイベントが目白押し。万全の運営とおもてなしで成功させ、街の活気と勢いを確かな成長につなげていきたい」と意欲を見せた。
今年開港160周年
山下公園をはじめとするみなとエリアや里山ガーデンを中心に開催されている「ガーデンネックレス横浜」。5月に市の花・バラを主役にした「横浜ローズウィーク」も実施される。「こうした花と緑の彩の展開を旧上瀬谷通信施設での国際園芸博覧会の招致につなげたい」との考えを示した。
開港160周年を迎える今年、4月に大黒ふ頭の客船ターミナルがオープンし、横浜発着のクイーン・エリザベスも寄港する。秋には新港ふ頭に新たな客船ターミナルも完成することにも触れ、「これにより、最大7隻の客船が着岸可能となり、今年の客船の寄港は過去最高の190回を予定している。ワールドクラスのクルーズポートとして飛躍する」と語った。
ハマ弁喫食率向上へ
子育て支援も継続する考え。4月から小児医療費通院助成の対象を中学校3年生まで拡大する。
懸案となっている「ハマ弁」は「4月に献立をリニューアルし、ボリュームアップしたおかずを提供。5月には全校で当日注文を実施、8月末からはハマ弁による支援を就学援助等対象者へ拡充する」と話し、ハマ弁の利便性、栄養バランスなどをPRすることで、現在は2〜3%の喫食率の向上に取り組む。喫食率は「19年度末までに15%を目標とする」とした。
新庁舎で利便性向上
来年1月に建物が竣工、6月に供用開始される新市庁舎は「現在は20以上のビルに分散している市役所の機能が一カ所にまとまり、利用しやすくなる。低層部には飲食などの商業施設や様々なイベントが開催できるアトリウムを設ける」と語った。
関内・関外地区は、現庁舎街区の活用の公募を開始。横浜文化体育館の再整備など、計画的なまちづくりを進めていく方針を明らかにした。
カジノを含む統合型リゾート(IR)誘致については「さまざまな意見があり、国の政省令や規則などで定められている事項も多い」とし、判断時期に関しては「引き続き調査が必要であり、決めていない」と語るにとどめた。
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