南区 社会
公開日:2021.01.01
こども食堂
弁当販売・食品配布で再開
支援者の連携深まる
この数年、子どもが安心して過ごせる「子どもの居場所」が南区内で増えていた。特に子どもを施設や町内会館などに集めて食事をする「こども食堂」はその中心的役割を果たしていた。
しかし、コロナ禍でほとんどの食堂が活動を停止。学校の一斉休校も重なり、子どもを見守る地域の目が細部まで行き届きづらくなった。
堀ノ内睦町地区の主婦らが2017年に立ち上げた「わいわい食堂」は、毎月第3土曜日に睦地域ケアプラザを使い、作った食事を子どもへ提供し、大人も含めた交流の場になっていた。これがきっかけとなり、ほかの2団体が同ケアプラザでこども食堂を開始。別の施設で開かれていた食堂と合わせ、同地区は毎週土曜日に食堂が開設されていた。
昨年2月を最後に活動を休止していたわいわい食堂だが、中心メンバーの西村末子さんは「子どもたちのために何かできないか」と考え、同ケアプラザへ相談し、5月中旬から週1回程度、飲食店が作った弁当の販売を始めることにした。
早々に売り切れ
販売が始まると、待ちわびていたかのように多くの親子が買い求めに来た。ある母親は「ここに来ると知り合いに会えるから」と楽しみにしていた。感染防止のために2カ所に分けて販売を行ったが、毎回、数十個がすぐに売り切れる。この取り組みを契機にスタッフに加わった主婦もいるなど、新たな流れが生まれた。
わいわい食堂の動きを受け、同地区でほかの週にこども食堂を開いていた3団体も弁当販売で活動を再開。価格は子ども200円、付き添いの大人は500円に統一した。
一時は完全に停止していた毎週土曜日のこども食堂が弁当販売という新しい形で再出発。各団体は連携しており、状況が好転すれば、これまでのこども食堂を再開しようとしている。
活動を後押し
販売とは別に食品を家庭に配布する方法でも活動再開が進んでいる。
居場所運営者らで組織される「南区子どもの居場所づくりネットワーク」は食料品を居場所へ来る人に配布する「フードパントリー」と呼ばれる形式を模索。
区と協議し、区予算で購入した600人分の菓子やレトルト食品などを希望する団体に配布してもらうことを決めた。これを「南区げんきごはんプロジェクト」と名付け、16団体へ食品を渡した。8月末から配布を始め、10月までに全団体が渡し終えた。
弘明寺商店街内にある地域子育て支援拠点「はぐはぐの樹(き)」で10月にあったフードパントリーには、20家庭が訪れた。共催した食支援活動ボランティア団体「フードバンク浜っ子南」が集めた米なども配布され、受け取った2歳の女児の母親は「こんなにもらえるとは思わなかった。ぜひ続けてほしい」と話した。
南区は今後、2回目の「げんきごはんプロジェクト」を行う予定で、子どもとその居場所の運営者を支えていく。
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