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南区 社会

公開日:2023.11.23

市「子サポ」
預かり手確保が急務に
利用増にらみ、対応へ

 住民同士が有償で子どもを預けたり、預かったりする地域ぐるみの子育て支援「横浜子育てサポートシステム」(子サポ)。事業主体の横浜市は預ける際の利用料を引き下げるなど、一時預かりの拡充に力を入れるが、一方で預かり手の確保が急務となっている。

年間利用4万件超

 生後57日から小学6年生までの子どもを1時間から預けられる子サポ。預ける側は利用会員、預かる側は提供会員、利用と提供を兼ねる両方会員がおり、各々入会説明会を受け、登録の上でマッチングさせる仕組みだ。運営は各区の地域子育て支援拠点が担い、2022年度は全市で4万6586件の利用があった。

 子育て支援の充実策として市は7月、利用料を1時間800円から500円に引き下げ、4月以降に子どもが生まれた世帯には無料クーポン8時間分を配布している。低料金化に加えて短時間の利用も可能で、幼稚園や保育園、習い事への送迎も預かりの範囲内と使い勝手が良く、市は今後の利用件数増加を見込む。

 一方、懸念は提供会員の確保だ。11月1日時点で利用会員は1万1965人、提供会員は2046人が登録。マッチング率は22年度で96%と高水準だが、利用会員と提供会員が遠距離でもマッチングさせざるを得ないケースも発生。実際、同じ町内に提供会員の登録がゼロという状況も多い。遠距離になると利用料に加えて利用会員側が支払う交通費が増え、提供会員は移動自体が負担になるなど不利益も大きい。そもそも、子サポの制度趣旨は近隣住民同士のつながりづくりで、マッチング率だけでは測れない難しさがある。

 市は登録増に向け、提供会員となるために必要な3日間の対面研修について一部を今年度中にeラーニングに切り替え、受け取る報酬額も従来の1時間800円から1千円に引き上げ、確保策に注力する。市は「利用・提供会員ともに地域のつながりができ、子どもを共に育むという取組。興味を持ってほしい」と話している。

各区で説明会

 利用・提供会員ともに、会員登録するには説明会への参加が必要。日程は子サポサイト(http://famisapo.city.yokohama.lg.jp/)を参照。南区の子サポに関する問い合わせは事務局(はぐはぐの樹)【電話】045・731・2291。

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