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公開日:2026.09.03

東寺尾在住津田さん ラジオドラマ大賞で佳作 「自由」に書くことに注力

  • 津田さんと愛犬の宙くん

    津田さんと愛犬の宙くん

 (一社)日本放送作家協会とNHKが主催する「第54回創作ラジオドラマ大賞」でこのほど、東寺尾在住の津田純子さんの作品『階段』が佳作を受賞した。自由に書いたという本作品は脚本のほとんどが「1行セリフ」で構成され、他作品にはない独特の読みやすさが審査員の目を引き、大賞に次ぐ評価を受けた。

 同大賞には315編の応募があった。1次選考で54編、2次選考で9編に絞られる狭き門。津田さんはこれまでも何度か応募経験があるが、受賞は今回が初めてとなる。

 佳作を受賞した作品の『階段』は、古い団地内で目と足を患い、退去まで4カ月と迫った老人・五郎と、家庭に問題を抱える7歳の少女・未来の2人による、何気ない日常を描いた物語。気が重い毎日を過ごしていた五郎が未来と交流し、次第に心情の変化が表れてゆく展開になっている。

 今回は作品は愛犬の宙くんとの散歩中に構想を練っていたもので、犬仲間との会話からもヒントを得ていた。全体像はまとまっていなかったが、思い描いたまま自由に書いてみることにした。

 パソコンの前に座って文字を打ち始めると、400字詰めの原稿55枚を書き上げるのに要した時間はわずか4日ほどで、当初は規定を大幅に超える72枚まで書き上げていたという。

詩のような読みやすさ

 津田さんは学生時代、シナリオ制作に携わることを目指し、文章の定型や起承転結、キャラクターの動かし方などを学んでいた。定型に当てはまる作品を書き上げていくなかで、次第に自分自身も書くことに面白さを感じなくなった。その経験から「まずは自分が楽しく書けるように」と意識するようになった。

 ラジオシナリオでは登場人物の心の声などを表現する「モノローグ」がよく使われるが、津田さんが用いたのは1カ所のみ。脚本のほとんどが「1行セリフ」で、会話のキャッチボールに詩のような読みやすさがあった。それが「定型にあてはめず、自由に書いた」という『階段』だった。

 他の作品とは異なる部分が『階段』の独創性を生み出し、審査員から高評価を得た。大賞に続く佳作となり、津田さんは「話を聞いた時は嘘かと思ったが、ものすごく嬉しい。また、新しい物語ができたら書き上げようと思います」と笑顔で語った。

実際にシナリオを放送

 本来、ラジオで放送されるのは大賞のみだが、審査員の推薦もあり、放送が決定した。『階段』は9月12日(土)、NHKのFMシアターで午後10時から10時50分の間に放送される予定だ。

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