多摩区・麻生区 社会
公開日:2026.02.18
子どもの自殺が全国で最多
大人がSOSキャッチを
「夢パーク」西野さんに聞く
2025年の全国の小中高生の自殺者数は532人で、過去最多となった。厚生労働省が1月末に発表した。子どもたちの自殺を食い止めるために何ができるのか。学校に行かない子どもたちの支援を続ける認定NPO法人「フリースペースたまりば」代表の西野博之さんに話を聞いた。
20年間で約2倍
厚生労働省によると、警察庁の自殺統計データに基づく2025年の小中高生の自殺者数は、小学生10人、中学生170人、高校生352人で、統計のある1980年以降で最多だった。
同データによれば、統計の取り始めから20年間はほぼ横ばいだったが、2000年代に入ると増加傾向が続き、直近の約20年間で小中高生の自殺者は2倍近くに増えた。
この20年ほどで何が起きているのか。学校に行かない子どもたちの「居場所づくり」を40年以上続ける西野さんは、いじめの「低学年化」に注目している。「ここ数年、いじめの件数が小学生の低学年でピークを迎える傾向がある。ネット社会が進み中学受験も一般化するなど、様々な要因から、低学年の段階でストレスを抱えてしまっている。学校と塾と家の往復で、息抜きする場所も時間もないのでは」
日常的な関わりこそ
「たまりば」が運営する「川崎市子ども夢パーク」は、多様な子どもたちの居場所として03年に建設された市の社会教育施設だが、西野さんは同様の「居場所」の重要性を一貫して唱えてきた。「大人は専門機関を訪ねて相談できるが、子どもたちはふとした瞬間にSOSを発してくる。子どもと日常的に関わり、それをキャッチできる大人を増やす必要がある」
西野さんはフランスの教育・福祉関係者から、当地では子ども対応の専門職「エデュケーター」が自殺防止にも大きな役割を果たしていると聞いた。「そんな大人が当たり前の存在なら、SOSを伝えやすいのでは」
市では子どもの居場所づくりの一環として、「こども文化センター」や「わくわくプラザ」を市内各区に設置。「川崎市自殺対策の推進に関する条例」に基づき、対策を推進している。
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