上丸子に住む新井和夏葉さんと想来さん姉妹。卓球指導者の両親のもと、物心ついたときから練習に励んできた。2人はこの夏、それぞれの全国大会へ出場する。
目指せ、自身初の8強
湘南工科大学付属高校の卓球部に所属する和夏葉さん。今夏の全国高校総合体育大会(インターハイ)出場権をかけた県高校総体卓球の部で準優勝した。高校最後の年に全国への切符をつかみ取り、夏に向けては「全国ベスト8を目指してがんばりたい」と意気込む。
和夏葉さんは5月16日に横須賀アリーナ=横須賀市=で開かれた女子シングルスの予選トーナメントを順当に勝ち抜き、4強に進出。インターハイ出場要件の5位以内を満たし、22日に決勝リーグで頂上決戦に臨んだ。
初戦は3対0でストレート勝ち。続く2戦目はかねてライバル視してきた強豪、横浜隼人の武山華子さん(2年)と対戦。1対3で惜敗するも、3戦目は横浜隼人の佐藤帆華さん(3年)を3対1で下した。2勝1敗で3人が並び、当事者間のゲーム率で新井さんは2位になった。
「周囲あってこそ」
試合が終わると、膝をついたまましばらく立ち上がれなかった。中学時代から体調が不安定で、全力でプレーすると体力を消耗しきることも少なくない。口をつくのは周囲への感謝だ。「先生や同期、周りの支えがあってここまでこれた」。最後の県総体でライバルに一歩及ばなかった。でも、力を出しきった。「練習してきたことが出せるかを目標にやってきた。2位でも自分的にはがんばった」と晴れやな表情を浮かべる。
今や数少ないペンホルダー。ラバーは表ソフトと粒高を使用し、ラケットを反転して相手に球筋を読ませない、独特の戦型が持ち味だ。8月に富山県で行われるインターハイでの目標は、自身初のベスト8に進むこと。「しっかり自分の力を発揮して上を目指したい」
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初舞台に「ドキドキ」
想来さん(上丸子小1年)は、父が営む丸子橋卓球スタジオに所属する。5月に開催された全農杯2021年全日本卓球選手権大会の神奈川県予選・バンビの部(小学2年生以下)で3位に輝いた。7月には初めての全国大会へ出場する。
4歳の頃から大会へ出場してきた想来さん。同大会は小学生になって初めての大会だった。予選リーグは順調に勝ち上がり、全4ブロックの1位通過者が顔を合わせる決勝リーグに駒を進めた。集まったのは想来さん以外、全員2年生。とはいえ、幼いころから数々の大会で対戦してきたライバルだ。1人には得意のラリーとサーブをミスなく発揮し、ストレート勝ち。だが、残る2人には集中力が保てずに攻撃を許し、3位となった。想来さんは「悔しかったけど、2人とも強かった。次は勝ちたい」と話す。
家族に見守られ成長
想来さんは物心ついたときから姉・和夏葉さんが出場する全国大会に付いて周り、常にレベルの高い環境に身を置いていた。努力家で、毎日学校帰りに3時間ほど練習しているという。「いやになるときもあるけど、勝ったときがうれしいから練習しないと」と話す。そんな妹を、和夏葉さんは「私が幼い頃は遊んでばっかりだったのに、想来はしっかり練習していてすごい」と評価。2人で練習するときもあるといい、想来さんは「こないだ、1444回もラリーが続いたんだよ」と自慢げに話す。
家族に見守られながらメキメキと実力を上げる想来さん。初めての全国の舞台は7月22日に兵庫県で開幕する。「ちょっとドキドキする。でも、全国大会は立派な賞状がもらえるのでがんばります」とはにかんだ。
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