麻生区版 掲載号:2019年6月21日号 エリアトップへ

白山子ども図書館ほんの森で6月29日、父親の作品の朗読などを行う 米倉 日呂登(ひろと)さん 王禅寺西在住 60歳

掲載号:2019年6月21日号

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これからも継承と創造を

 ○…俳優や演出家、絵本作家としても活躍した米倉斉加年(まさかね)さんの作品に触れる機会を、と6月29日に白山子ども図書館で、絵と朗読から見る「米倉斉加年のメルヘン」を開く。斉加年さんの息子として各地で行ってきたイベントだが麻生区では初の開催。「長く暮らす場所なのでもっと早く開催したかった。受け継いでいくものとしての芸術だと思うので多くの方に来てもらいたい」。

 ○…東京育ち。舞台俳優の子どもとして、稽古場が遊び場だった少年時代。「父親の名前が世に売れ出したのが中学生くらいの時だったので、それまでは何の仕事をしているのか説明するのが難しくて」と当時を振り返る。大学中退後、父親を追いかけるように劇団民藝へ。「拠点が青山から黒川に移った頃のこととかよく覚えています。都会が苦手だったのと舞台稽古に環境は関係ないと思っているので違和感はなかった」

 ○…2014年に他界した父親の仕事をまとめた冊子の発行や市民劇団を主宰し、ワークショップを行うなど芸術振興に精を出す日々。一方、近くで暮らす長女の子どもたちに夕食を作り、お風呂の世話をする献身的な「じいじ」の顔も。「今まで美味しいものを食べてきたから料理に自信はあります。孫たちも少しは懐いてくれているかな」と柔らかな表情を見せる。

 ○…今でも心にあるのは「継承なきところに創造なし、創造なきところに継承なし」との強い思い。演劇に携わってきた今までのキャリアを生かして地域に貢献できることとして考えているのは、芸術を引き継いでいく場づくり。「若い人が演劇の古典も学べる、背景などの研究ができる環境を作りたい。麻生区にはその土壌が十分あるし、今の時代に演技を学ぶことのメリットは大きいと思います」。

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