中央にあるゼストテニススクールのコーチ、山口司紗(つかさ)さん(37)が7月から10月にかけて出場した3つの大会で優勝した。5年のブランクがあっての大会復帰での躍進。復帰の理由、テニスの醍醐味、今後の目標などを聞いた。
一時は大会退く
父親の影響で4歳からテニスを始めたという山口さん。多摩市内のスクールに通いインターハイへ出場するなど数々の大会で活躍した。高校を卒業してからは大学へ通いながらコーチに。指導をしつつ海外遠征をするなど大会へ出場し続けた。
その一方、出場について疑問を感じるようにもなっていた。「小学校の低学年からずっと大会に出続けていて。試合はプロセスより結果が全て。1ポイントを稼ぐために外国へ行ったり」と、いつの間にか大好きなテニスを楽しめなくなっていることに気がついた。その後、大会出場を退き、コーチとして生徒の成長をサポートする役割に徹するようになった。
ベテラン枠で再起
ところがこの夏、再び大会出場を決めた。「ベテランの大会に出られる年齢になったこともあって、気楽に試合ができるかなあ、と」。5年ぶりの出場となった7月の毎日テニス選手権大会。35歳以上の部で見事優勝を果たした。「以前は『1回戦目から勝たなければ』という思いが強かった。今回は長く休憩した分、しっかり考えることができて、落ち着いたプレーになった。試合に出る楽しさがありました」。10月にあった全日本ベテランテニス選手権(35歳以上の部)、SENKOCUP(30歳以上の部)と立て続けに優勝。山口さんは「生徒たちは自分のことのように喜んでくれました。『実はすごいんだ』って」と笑顔をこぼした。
来年はプロに
3大会の優勝を受け新たな目標が生まれた。「来年はプロをめざします」。職業としてテニスに打ち込むことを決めたという。「テニスの魅力は誰とでもできる点。年齢も国籍も。言葉が通じなくても障害のある人とでも」。新たなカテゴリーでの活躍を誓うとともに、その楽しさや勝利の喜びをより多くの人へ伝えていくことにも励む心意気だ。
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