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公開日:2026.07.02
障害者 介助派遣で職域広がる 7月から法定雇用率引き上げ
民間企業における障害者の法定雇用率が7月、2・5%から2・7%に引き上げられた。雇用率を満たしたい企業によって障害者が「形だけ」雇われ実質的な仕事を与えられていないと報道されるケースがある中、市の支援制度でヘルパーの介助を受け、幅広い業務をこなす人もいる。市内在住で身体に障害のある弓矢百花さん(30)を取材した。
弓矢さんは高校3年生のときに発症した「脊髄梗塞」の後遺症で四肢に麻痺がある。重度障害者を対象にした訪問介護事業などを展開する株式会社障碍社(町田市)で7年前から働いており、現在は週5日32時間勤務。福祉サービスを利用したい障害者との面談やサービス利用プランの作成、関係機関への連絡などの業務を行っている。
障害者の就労においては作業介助の負担が課題となる。相模原市の「重度障害者等就労支援特別事業」を活用すれば雇用主は給付を受けながらヘルパーを派遣でき、当事者に任せられる業務の幅が広がる。弓矢さんの場合、電話をする際のヘッドフォンの装着や食事の介助などをヘルパーに委託し、さまざまな業務を担っている。
特性への理解が肝
同社は非常勤を含めた全従業員のおよそ8・8%を障害者が占めるが、人事部担当者は「法定雇用率を意識したことはない。障害者も貴重な戦力として一緒に働くことが当たり前になっている」と語る。
就職を希望する障害者との面談では本人のやりたいことをしっかりヒアリングし、任せられる仕事があるかで採用を判断する。仕事内容を切り分け任せる業務を抽出する際には、それぞれの障害の特性をよく理解することが肝になるという。担当者は「合理的配慮(職場などで障害者が感じる障壁を取り除くこと)は一人一人異なる。互いに理解を深め歩み寄りながら働きやすい環境づくりに取り組むことが大切」と話す。
「中身を見て」
弓矢さんは働くことへの意欲が高い。「やりたいことをやらせてもらっている」と話す口ぶりには、日々の仕事への充実感がにじむ。弓矢さんを突き動かすのは、健常者の友人から仕事の話を聞く度に感じる、「同じ苦労をしていない罪悪感」や「自分だけ時間が止まっているような疎外感」という。
しかし、障害者の就職活動は容易ではない。通勤や身の回りのことを一人でできることが応募の条件となっているケースもあり、何ができ、できないかについて正当な評価を受け、本当にやりたい仕事に就く難しさがうかがえる。弓矢さんは「介助さえあれば人並みにできることもある。(企業には)障害の軽さで採用するか決めるのではなく中身を見てほしい」と力強く語る。同時に、当事者の側も「何がしたいかやどのような介助があれば良いか伝えることが重要」と話した。
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