さがみはら中央区 人物風土記
公開日:2026.06.18
上溝で朝食事業を始めた市民団体「かきのき家」代表 小宅 奈美さん 上溝在住 49歳
ごはんで地域を幸せに
○…中高生に向け食べることを中心にした居場所づくりに奔走する。「ごはんを食べながら不安や悩みなどをちょこっと話せる場所に」。社会や地域から孤立してしまう前にサポートする仕組みを作り、小さく社会を変えていく。不登校の子や学校を卒業した児童養護施設の子らへの支援が途切れてしまうことを危惧する。「頼れる地域の大人と、この場所を中心につながるきっかけを作れれば」と意気込む。
○…保育園の栄養士としてキャリアをスタートさせ、現在までずっと「食」と隣り合わせの経歴を持つ。「工場で品質管理の仕事をしていたこともあるが、作ったものを食べる人の顔が見られる環境が好き」。10年ほど前、社会課題の解決に取り組みたいと考えていた矢先、子ども食堂の存在を知り「これしかない」と奮起。「さがみはら地域づくり大学」などで知識をつけ、仲間の輪を広げて今に至る。「一人ではできなかった」。ポスターの制作や場所探しなど、助けを得ながら夢を叶えた希望の姿を中高生に背中で伝える。
○…父が青果市場で働いていたこともあり、食は身近にあった。小学校の時の夢は「給食の先生」。好きな食べ物はバナナ、得意な料理は干し野菜。いずれも素材を挙げるのには訳がある。「何を作るかはスーパーの野菜を見て決める」。熟練の栄養士の腕が鳴る瞬間だ。「旬の野菜は宝石」と目を輝かせる。
○…朝食事業を土台に、少しずつ広げていく構想。2年目以降は夕食の提供も視野に入れている。希薄化する地域のつながりや、単身世帯や大学生とのつながり、母子支援、他世代間交流など、取り組みたい地域課題はたくさんある。その中心には常に「ごはんで誰かを幸せにしたい」という優しい思いがある。
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