橋本駅北口のコンサートホール「杜のホールはしもと」が9月30日(木)、開館20周年を迎える。同ホールを運営する公益財団法人相模原市民文化財団はコロナ禍で難しい舵取りを強いられる中、「様々な企画や催物を提案し、発展していく橋本の街の中で、文化を創造する拠点としての役割を果たしていきたい」と話す。
同ホールは、橋本駅北口開発の一環として、2001年9月に開館した。これまで、橋本駅に隣接した商業ビルの7・8階にある利便性から、市民が文化活動を行う場、優れた舞台芸術を鑑賞する場として、数多くの催物が行われ、首都圏南西部における芸能文化の広域交流拠点として、愛されてきた。
施設のメインとなる535席のホールは、音響の良さと舞台の広さは定評がある。そこで、同ホールを代表するクラシック「シリーズ杜の響き」や「さがみはら若手落語家選手権」など、一流アーティストを招いたバレエや演劇、オーケストラ演奏など、数多くの自主公演を実施する。さらに、フラットな空間(平土間型)の作りの多目的室や、練習室や音楽スタジオ、セミナールームなどの用途を持つ6部屋は、サークルの発表会や展示会などの幅広い用途にも応え、市民文化の発表・練習の場として利用されている。
コロナ禍で「混乱、逡巡、戸惑いながらも、”文化を止めるな”を合言葉に円滑な施設運営に努めてきた」と振り返る同ホール。この1年半多くの住民から応援、励ましの言葉が絶えずと届き、勇気づけられたという。その感謝の意味も込め、20周年を迎えるにあたり、新型コロナの感染拡大に配慮しての開催になるが、様々な記念事業を企画する。中でも2001年のオープニングフェスティバルに出演した小山実稚恵氏や小曽根真氏のリサイタル、さらに観客が俳優と共に劇中に参加する子ども参加型演劇公演など、幅広い年齢層・ジャンルを公演していく予定だ。
大沢一則館長は「2027年にはリニア中央新幹線の神奈川県駅(仮称)の開通を予定し、橋本駅周辺は今後ますますの発展が見込まれる。そうしたことを踏まえ、今後も一層安心安全で、愛される施設を目指したい」と話した。
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